海の中にいる鏡面 (ページ38)

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３７話ページ38

カランコロン。

今日も恋の悩みを吐き出しにお客様が来店する

おや、今日のお客様は珍しい方々ですね…

ようこそ。Sweet and sourへ
ここは甘酸っぱい恋の相談所。
貴方の想いを吐き出せる唯一の場所…

さぁ、

今日はどんなお話でしょう…

～アズールside～

僕が司さんに興味を持ったのは入学式の日。

彼…いや、彼女を見た瞬間。
何か秘密がありそう…と直感的に思った。

顔を見せないように伏せる姿。きちんとケアをしている綺麗な赤い髪…。
女と言われればそうだし男と言われればそう言える。つまり、謎。

その謎を知る事が出来れば役に立つのかも知れない…。

弱味を握り交渉に役立てる事は商売をしている人なら当たり前の事。
僕はそれから司さんを目で追っていた。

ふと、廊下を通った時彼女が見えた。

綺麗な赤い髪を輝かせながら柔らかい笑みをするその姿は…

とても、魅力的だった。

弱味を握る為に彼女を見ていた筈だったのにいつの日かそんな事は忘れてただ、彼女を見ていた。

そして、ある日。
司さんがジェイドとフロイドと話したり一緒に笑っている姿を見ると心臓が痛くなった。。

最初は病気だと思った…が、

「深海の魔女」

に出てくるある末っ子の人魚の話を読んだ瞬間この痛みは恋による物だと分かった。

それからは僕の頭の中には司さんがいて

つい、手に入れたい

と、思うようになった。
その頃、司さんは私達から離れていった。。
一度、引いてから相手を確実に落とす。

僕の頭の中にはもう、彼女を独占する為しか考えられなかった。

契約書も、彼女には可哀想だと思ったがこちらが守る事は全て私が彼女に近付く為…。

上手く利用させて頂きました(黒笑)

純粋で人を簡単に信じてしまう貴方を

他のミジンコに穢されぬように

私が貴方を守ります(独占します)

ジェイドとフロイドは…。
まぁ、触る事は許しましょう。。

しかし、手を出したなら…

僕だって容赦はしませんよ？

さて、今日もどうやって貴方を私で満たしましょうかね…。

あ、お忘れでしょうが…

私は以外と独占欲があるんですよ？

ご存じではありませんでしたか？

ふふ、表に出さないだけで…と

その後はご想像にお任せします。

それでは、失礼します。

ーー

またのご来店お待ちしております。
アズール・アーシェングロット様。