海の中にいる鏡面 (ページ31)

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３０話ページ31

兄さん「くそっ！！！」
すると、それを見ていた学園長が

学園長「今の君の行動は犯罪です。このまま警察に引き取られたくないのであればここを去りなさい。私が君をここに連れてきてしまった事が間違いでした」

兄さん「は！？」

学園長「兄妹に手を上げ罵倒する奴などこの学園には居ません！さぁ、出ていきなさい！！」

どうやら、心の広い学園長でもさっきの兄さんの行動は簡単に堪忍袋の緒を切るには容易かった。
すると、兄さんは鋼の騎士により学園の外に放り出された。。

学園長「司くん…すみません。見るに堪えられなくて勝手な真似を…」

『い、いです、、もう、ｸﾞｽﾞｯ』

それでも、さっきの兄さんが頭から離れなくて…
兄さんがいなくても僕は独りぼっちなのは変わらない…。

もう、一人になりたい…。

リドル「学園長…僕が司さんを連れて帰ります」

学園長「お願いします」

リドル「立てるかい？」
リドルさんは優しく僕に手を差し伸べてくれた…

でも、僕はその手を取らなかった。。

僕は自分で立った。

もう、誰も…助けてくれないんだ。
僕が僕を守らなきゃ…。。

『…。』
僕は何も言わずに学園長室から出た。
リドルさんは僕の事を心配してくれているのか後に着いてくる。

リドル「待って！司さん！！」

皆の優しさは蜂蜜異常に甘く僕をﾄﾞﾛﾄﾞﾛにさせて…抵抗する力を呑み込んでしまう…。

『…もう、いいですよ。リドルさん』
僕はリドルさんの方を向いた。

リドル「いいって…何を？」

『無理して僕に関わらなくていいんですよ…。
大丈夫です。僕、独りぼっちなのは慣れてますから…だから…』

一人にさせて…そう、言おうとすると、、、

リドル「それ以上言うな！！」

リドルさんは大声で言った。。
僕はビックリして唖然としてしまう…。

リドル「それ以上言ったら君は一生独りぼっちだ！

僕も独りぼっちだった…でも！

トレイ達に出会って変わったんだ！

だから君にも分かって欲しい！！
決して一人になる事が楽ではないんだ！！
孤独感は自分では埋められない…でも、一人でも友達がいれば変われる！」

必死に僕の目を見て言うリドルさん…。
まるで、、小さい頃の自分と僕を重ねているみたいに悲しそうな…そんな顔だった。。

それでも…

『じゃあ、どうすればいいんですか！』

唯一の心の支えだった兄さんさえ僕から離れていってしまった…。

人魚も信じられない…。
じゃあ、誰を信じればいいんだ…。