海の中にいる鏡面 (ページ28)

今日:15 hit、昨日:0 hit、合計:111,973 hit

２７話ページ28

学園長「とりあえず…アズールくん！！」

アズール「はい。何でしょう？」

学園長「司さんは私とお話があるのでここを離れます。アズールくんはここの生徒達をお願いします」

アズール「分かりました」

すると、僕の体をﾋｮｲｯと抱き上げる学園長…。

学園長「では、失礼します」
そう言って僕は学園長に連れていかれた。

ーー

『あの、…学園長？』

今、目の前で学園長が紅茶を淹れている…。

三人分。

なんで三人分？と疑問に思っていると…

学園長「…司くん」
少し真剣そうに話す学園長。
何を言われるんだろう…。。。

『何でしょう…』

学園長「私はこの学園の学園長として君に言わなければならない事があります」

『…』

学園長「本当は私が口を出す資格は無いと思いましたが貴方達兄妹はまだ独立がままならない状態です。」

学園長は三つのカップを小さなテーブルに置いた。

学園長「入ってきていいですよ」

学園長は奥の方に向かって言った。。
そこには誰も居ないのに？？

すると、奥から誰かが出てきた。

兄さん「…」

『兄さん…』

奥から兄さんが出てきた。

学園長「貴女方のご両親は既に亡くなっています。この学園の学園長として二人の将来について知らなければなりません。なので、君のお兄さんに来て頂きました」

そっか…。

そうだよね。。

僕が迎えに来られた時に…

母さんと父さんは…

学園長「二人で将来について少し話す時間を儲けたのでゆっくり話してはいかがですか？」

『…分かりました』

兄さんは僕の前の席に座った。

そうだ、、

僕、兄さんに言わなきゃいけない事があるんだ…

あの時、母さんと父さんを守れなくて…

兄さんに言うのが遅くなってしまった…。
手紙で言おうと思ったけど兄さんのいる場所が分からなくて…。

『に、兄さん…ぼ、僕…』
僕は勇気を振り絞って言おうとするが…

兄さん「その、僕って止めろよ」

『え、、』

兄さんの表情は、、言葉は…

深海の海よりも冷たくて…。怖かった。

兄さん「何で母さんと父さんを守れなかった？手紙で聞いていたぞ。母さんがお前をナイトレイブンカレッジに通わせれるように魔法を教えていた事」

『そ、それは』

兄さん「上級の魔法は使えなくても基本の魔法は使えただろ？違うか？」

『…その通りです』

兄さん「じゃあ何で助けられなかったんだ！」

ドンッとテーブルを叩く兄さん…。