海の中にいる鏡面 (ページ16)

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１５話ページ16

僕はフロイドさんの力が抜けた瞬間に寮長の後ろに隠れた。

アズール「おや？」

『寮長！あの二人僕で遊ぶんです！助けて下さい。僕、メイド服で接客とか無理です！』

アズール「接客？司さんが？？どういう事ですか？フロイド、ジェイド？」

ジェイド「契約の対価ですよ。」

フロイド「そうそう～♪」

アズール「ほう…」

クルリと後ろを向き僕をジッと見る寮長。

『りょ、寮長？』

アズール「貴方…中々似合ってますよ」

『え！？』

アズール「違和感が全くありません。

！！！

良い事を思い付きました！！」

寮長はフロイドさんと、ジェイドさんの方を向いて眼鏡をｸｲｯと上げてニヤリと笑った。

アズール「司さんはジェイドの契約の対価としてこの服に着替え、ホールの仕事をやらせる…そうですよねジェイド」

ジェイド「ええ。」

アズール「最近、新しいスイーツを作りましたが人により好みが別れるようで…。そこで、、

司さんを看板男として！

客引きをしてはどうでしょう！！

司さんのこの姿は他の生徒を魅了させるには
十分です。

司さんで客引きをすれば絶対、沢山のお客様が来る事でしょう！
そうすれば売り上げは過去最大になるかもしれません！！」

興奮気味に話す寮長…

僕はつい、ポカンとしてしまった。

まてまて…

さっきまでホールの仕事をするだけだったのにそれと追加で客引き？
絶対無理…

『あ、の～寮長？』

アズール「最高の案だと思いませんか？フロイド、ジェイド！！」

あ、もう僕の声も聞こえてない…。

僕知ってるこれは…

「手遅れ」だね。

ジェイド「それは良い案ですね」

フロイド「いいねいいね～司のお陰で売り上げ上がっちゃうよ♪」

すると、三人の目が僕の方を向く。

アズール「と言う事で司さん」

『は、はい…』

アズール「多少、大きい対価ですが…私達の売り上げの為、お願いしますねﾆｺｯ」

三人はニヤニヤと笑いながら僕を見る。

これはもう、断れない空気…。

本音を言うと今からここを飛び出して逃げたい。。。

しかし、目の前には逃げ出そうとする僕を捕まえようと目を光らす狂暴な双子のウツボとタコ…

そして、オクタヴィネルの寮長と副寮長…。

無理だ。

ぜっっっっっっったい逃げられない。

そう、本能が言っている…。

ここは素直に従う方が良いかもしれない、、

渋々僕は言った。。

『分かりました…』