ある無能の逆襲2 (ページ37)

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男はﾌﾞﾂﾌﾂと唱えると男の後ろに黒色の魔方陣が
出てくる。あれは…禁忌の魔法。

何をしてくるか分からない。
私は防御魔法を自分にかける。すると男は目の前から消えていた。
どこにいった？？回りを見渡すと

『…いた』

3階にいる少女…いや、他の国の姫様の前に立っている。
殺すつもりか…私は身体能力を魔法で上げてその場所に向かって飛んだ。そしてナイフを構えて男の前に立つ。

『関係ない人までも殺すのか』

男「ﾌﾌﾌ安心して下さい。こいつは私達によって救われるのです。」

ニヤニヤしながら少女を見る男。少女は涙目で怯えきっていて立つ事も出来ない。
私は少女にテレポートの魔法をかけようと後ろを見ると少女は男の所に居た。

『っ！その子を離せ！』

男「ﾌﾌﾌﾌ」

少女「た、助けて…！」
少女が私に手を伸ばす。私は少女にテレポートの魔法をかけようと呪文を唱える。

おかしい…

呪文を唱えても少女はテレポートしていない

『っ！まさか！！』

男「そうです。この魔方陣は魔法を無効にする魔法です。そして…」

男が少女にナイフを振り上げる。私は男に向かってナイフを投げる。しかし、魔方陣のせいで跳ね返る。

男「さようなら」
男が少女の首にナイフを刺した。少女の首からは赤黒い液体がﾎﾞﾀﾎﾞﾀと垂れていく。

『お前！』

男は少女の血を飲んでいる…

男「ハハ！やはり少女の血は美味。」
もう亡骸となってしまった少女の体を投げ捨て
血が付いた口を腕で拭き取った瞬間、私は男に向かって走った

許さない！！！関係のない人を殺しておいて！
まだ幼い命を！！！

プチンと私の堪忍袋の緒が切れた。
私はナイフを構えてどんどん男との距離を詰める。

ここだ！

男の脇腹にナイフで切り裂く。

男は特に抵抗をする動きをしない。
私は怖くなって少し距離を取る。すると、私がさっき切り裂いたはずの脇腹が再生している。

『な！なんだと！』

男「ﾌﾌﾌﾌ無駄ですよ。私には物理攻撃は効きません。」
男が手を出した瞬間。私はすぐに魔法を唱える。

『光魔法精霊の加護！』
私の回りに白いバリアが何重にも張られる。

男の手から放たれた黒い狼が私のバリアに噛みつく。

やはり、男が使っている魔法は禁忌の魔法…
禁忌の魔法は法律上使う事や本等に記載する事は犯罪となっているはず…なのに何でこいつは使っているんだ！

するとバリバリと黒い狼が私のバリアを破っていく。