ある無能の逆襲2 (ページ36)

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男は私の方を見てﾆﾔﾘと微笑んだ。
私の体が危険を察知している。考えるよりも行動が先だった。

『らっだぁ！早く緑くんの所に！！コンちゃんらっだぁを頼む！あいつの狙いは私だ！』

らっだぁをコンちゃんの方に押して私から離れさせる。

くそっ、今日は大丈夫だと思ってナイフ三本しか持ってきて無い…

ら「アザミ！」
らっだぁがこっちに来ようとする。コンちゃんが慌てた表情でらっだぁに手を伸ばすが届かずらっだぁは私の所に来る。
誰かが後ろに銃を構えている事を知らずに…

『馬鹿！！！』
私はらっだぁに覆い被さるようにらっだぁを守るすると、銃の発砲音が聞こえ右腕に痛みがした。

ら「アザミ！！！」

『だ、大丈夫だから！』
私はらっだぁを抱えコンちゃんと緑くんが居る所まで走る。

車が見えた！！
私はらっだぁを下ろしナイフを握り会場の方を向く。

『早く逃げて。あいつらは私が殺す』

ら「嫌だ！アザミも一緒に」

『甘ったれた事を言うな！あいつらの強さは分かるだろ…それに総領に死なれるのは困る！』

コン「でも、、アザミは？」

コンちゃんは心配そうな顔をしている。
コンちゃんなら聞かなくても分かってるでしょ？

『私を誰だと思ってるの？心配しないで終わったらすぐ戻るから』
私は自身満々の笑顔でコンちゃんを見た。すると、私の覚悟が分かったのか駄々をこねるらっだぁを車に乗せる。

コン「絶対帰ってきて」

緑「ｷｦﾂｹﾃ…」

『まかせて！らっだぁをお願い！！』

そう言うとらっだぁ達を乗せた車はどんどん離れていく。

パーティー会場に向うと沢山、人が倒れていた。全部喉を切られている。
回りを見渡すと誰かが死神の国のスパイと戦っていた。

向かおうとするとさっきの男が私の目の前に現れた。

？？「こんにちは。呪いの魔女」
フードを深く被っていてよく顔が見えない。
誰だ。こいつは…私はナイフを構える。

『誰だ。お前らは、何をしに来た！』

？？「ﾌﾌﾌそれはですね…貴方に会う為ですよ呪いの魔女よ」

『私に会って何をするつもりだ。それに私に会うならなぜこの場所にした！』

見る限り沢山の人が死んでいる。関係ない人を無意味に殺されるのは嫌なんだ。
男はクスクスと笑っている。気味が悪い…

？？「それは…貴方を拐う為ですよ。我が国の実験で貴方が必要なんです。貴方程の魔力の持ち主なら必ず成功出来るからね」

実験？？何の実験だ…凄く嫌な予感がする、、