こんな俺らでも。2

年末年始の男たち。8 ページ11

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白side

声をかけてくれた女の人が駅員さんを呼んでくれた。

自分では気づかなかったけど

身体も震えてたらしい。

駅員さんがスロープを持ってきてくれて、

待合室に連れていってもらった。

ブランケットとストーブまで持ってきてくれて、

本当に感謝しかない。

お迎えが来るまで女の人も待っててくれるって。

話を聞くと看護学生なんだって。

俺を見て、あれ、なんかおかしいって思って声をかけてくれたらしい。

「脊損の方って、体温調節がうまくないって聞いたので

そうかなって。

呼吸も荒いし、だらーんってなってたので。」

白「本当にありがとうございます、、」

「お迎えの方来たら起こすので寝ててもいいですよ？」

とベンチにブランケットを敷いてくれて「移れますか？」って。

お言葉に甘えて、寝せてもらうことにした。

目つぶったけど、なんとなく寝れなくて狸寝入り。

薄ら目を開けると女の人のスマホケースに挟んでいるステッカーみたいなものに見覚えがあった。



めめじゃん…



まさかまさかのファンの子だった。

動画のスクショを切り抜いてスマホケースに挟んでくれてるっぽい。

これ、ふっかさんが来たらバレない？


するとタイミング良くLINEの通知音が鳴った。

ふっかさんだ。

深澤辰哉気づくの遅くなってごめんな。今から○○駅行くから暖かいとこで待たせてもらって?5分くらいで着くから。

ラウール待合室で待たせてもらってる。

ラウール助けてくれた人がいるんだけど、その人めめのファンだからやばいかも。

深澤辰哉まじか


「お迎えですか？」

白「はい、あと５分くらいで着くらしくて。」

「良かったですね！」

白「はい、何から何までありがとうございます」

「いいえ。」


俺いつも動画だとフード被ってて顔見せてないけど…

バレないもんだね。



あれから5分弱。

「らう！！」

大きい声とともに待合室に勢いよく入ってきたのは

しょっぴーだった。

マスクと帽子で隠れてる風な感じだけど

どっからどー見てもしょっぴーで、ばればれ。

助けてくれた女の人は目ん玉飛び出そうなくらい驚いてる。


青「あ、あの、、内緒で…お願いします、、笑」

女「あ、はい！わかりました、会えて嬉しいです。

握手、、してもいいですか？」

白「しょっぴー、右手。」

青「あ、そか。」

握手するときに咄嗟に出るのは未だに左手らしい。


こうして俺は無事に保護された。

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