こんな俺らでも。 (ページ7)

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Prologue_vol.7 ページ7

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そして次に入ってきたのは

恥ずかしそうにドアを開けてきた男。

見た感じ障害があるような感じでもなかった。

緑「あれ、康二？」

阿部が俺らと話している速度よりもゆっくり
そいつに話しかけた。

橙「あ、阿部くん！久しぶりやな」

青「阿部の知り合い？」

緑「うん、病院で知り合った子。難聴の向井康二くん。口の動きで何言ってるか読み取れるから、ゆっくり話しかけてあげれば大丈夫。」

橙「よろしくやで。」

そして次は車椅子の男。

男というか、制服を着た男の子。

白「はじめまして、村上真都ラウールです。」

同じ車椅子だけど、舘さんと違うのは肋骨の辺りにベルトが着いてるとこ。

あ、舘さんっていうのはさっき佐久間がつけた涼太さんのあだ名ね。

赤「君も脊損？」

白「はい、T5です。」

赤「そっか、俺は12だから大変なんじゃない？」

白「でももう慣れました。」

T5っていうのは胸の下からの麻痺らしい。

座っている力があまりないから肋骨の辺りのベルトで固定してる。

同じ脊損でも舘さんはないけど、

ラウールは排尿障害があるんだって。

あとの違いは装具。

舘さんは長下肢装具で歩けて、

ラウールは骨盤帯付きの長下肢装具。

まだリハビリしてないけど、いずれは歩けるようになるって。

あとひとり、どんな人なんだろう。

気になっているとドアがガチャっと開いた。

でも入ってきたのは滝沢さんだった。

滝「もうひとり来てるけどちょっとだけ待っててあげて。発作起きちゃったから。」

紫「…発作？」