LINE ページ20
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ーーオレ、…Aの親父知ってるよ？
ーーオレが行くまで、まだ頑張れ。
ーー『お兄ちゃん』はもう…Aに必要無い。
…待って
何処、行くの？
置いてかないで…
独りぼっちにしないで…
ねぇ、カズ
カズ…
『…っ、カズ！！』
目を開け、勢い良く身体を起こす。
夢なのか現実なのかあやふやな
脳内の映像に心臓の鼓動が乱れて、
全身にべっとりと冷や汗を感じる。
寝室の小窓からは小さいカーテンの隙間から
僅かに太陽の光が差し込んで
現在の時刻を教えてくれていた。
先程の断片的な映像に心を掻き乱された私は
自分を落ち着かせる様に深呼吸をひとつして、
枕元のスマホを手に取った。
櫻井:おはよう。
あの後、ちゃんと寝れたか？
今夜も仕事だろうけどあんま無理すんなよ。
じゃ、行ってきます。
スマホに数時間前に届いていたLINEを見て
昨日の事が蘇る。
あの後、櫻井さんは優しく手を引いて
寝室まで私を連れて行ってくれた。
まだ一緒にいてやりてーけど、
明日センター試験だし、ごめんな…と、
申し訳なさそうに私をベッドに座らせる。
「…ほら、横んなれ。
特別に櫻井先生の個人授業で寝かし付けてやる。
地理、世界史、日本史、公民…
好きなの選んでいいぞ。(笑)」
『…どれも嫌なんだけど。(笑)』
「Aが生徒だったら、
全然勉強してくんなさそうだな。
櫻井、授業つまんねーんだよ！って(笑)」
『…あのさ。私の事、元ヤンにでも見えてるの？
ていうか、絶対見た目で言ってるでしょ？(笑)』
「でも、元ヤンの女の人って綺麗な人多くね？
…A、前向きに捉えようぜ(笑)」
『褒めてるのか馬鹿にされてるのか
全然分かんない…(笑)
ていうか、元ヤンじゃないし…』
楽しくお喋りしつつ、
もぞもぞとベッドの布団を整えて横になると
大きくて暖かい手で頭を撫でてくれた。
それがとても安心して直ぐ眠気に襲われる。
『…今日はありがとうね…』
「…ゆっくり寝ろよ。」
目の前の櫻井さんを見つめていたが、
泣いた疲労感からか
無意識に段々と瞼が重くなっていき、
そのまま目を閉じた。
櫻井さんは私が寝た後にでも
家に帰ったのだろう。
朝早いのに申し訳無い事しちゃったな…
と、お詫びの返信をしようと思ったが、
私の指は無意識に
カズとのトークルームを開いていた。
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ゆき(プロフ) - コメ返ありがとうございます。本当に大好きな作品です。実は私のお誕生日に櫻井さんのお誕生日のお話だったので、とっても感激してたんです。またシリアスな展開になって大変かと思いますが、更新を楽しみにしてますね。主人公ちゃんがんばってほしいです。 (2019年3月14日 11時) (
レス) id: d68d4105ec (このIDを非表示/違反報告)
サフィア(プロフ) - ついこの間この小説の存在をしって一気に読みきっちゃいましたっ。すごく大好きになりましたし、文章とっても大好きです。更新楽しみにしてます！ (2019年3月6日 14時) (レス) id: 34b00c4705 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - さっくさん、更新をいつも楽しみに読ませて頂いています。というか好きすぎて何度も読み返してます。櫻井さんと主人公の関係にキュンキュンドキドキしながら、時に切なくて涙無しには読めません。これからも更新を楽しみにしてますね。 (2019年3月4日 14時) (レス) id: d68d4105ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さっく | 作成日時：2019年2月25日 18時
