一生に一度の恋 (ページ6)

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店に入り、奥のカーテンから
珍しい人がカーテンを手で上げて
こちらを覗いていた。

渋「アッキーナ、…おはよう(笑)」

ビックリして立ち止まり、目を見開いた。

…オーナーが店番とか珍し過ぎる…。

いつも様子見に来た。とか言いつつ、
茶化しにくるのは日付け変わったぐらい。

頭にハテナマークが立ち上がったが
気にせず笑顔で応える。

『…おはようございます。
オーナー珍しいですね、この時間居るとか。
…丸ちゃんは？』

「二日酔いや。
昨日しこたま飲ませたったからな。(笑)」

『だからか…。
昨日渋やんとこれからサシ飲みやねーん！！って
ニコニコ帰って行ってたもん。

でも、だからといって社会人として
遅刻はダメでしょ…』

「はぁ…。
アッキーナは相変わらず真面目やなぁ。
こんな夜の仕事してんねやったら、
もっと肩の力抜かなアカンで。」

と、いつもの目尻に皺を寄せて
セクシー男前スマイルで私の左肩を叩く。

この笑顔で何人の女を口説き落としたかと
想像するだけで身震いがするので、
『ハイハイ。』と軽くあしらって
仕事の準備を進める。

普段、仕事用の鞄には

ローション

イソジン

自分用の低刺激のボディーソープ

名刺入れ

名刺入れにはきちんと
避妊具が入っているかを確認して
待機場所にそれを持って逃げる。

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