三十話 Erena Story ページ31
船長がマルコさんとお酒を嗜んでいる時、私は一人で海を見ていた。
宴をやっているから声は聞こえるけれど、はっきりとは聞こえない…
それほど遠い所で、静かに海を見たかった。
『……あの時か。』
思い出してしまった、あの時のあの人の顔を。
『お嬢ちゃん、いい医者になれるよ。』
そう言って笑ってくれたのに…
｢あの人、なんであんな悲しそうな目をしたんだろう。｣
その想いがぐるぐる回って、確かめたくて、信じたくて…
あぁ、好きなんだなぁって、気づいてはいけなかったのに。
｢エレナ。｣
｢…シャルル、さん？｣
｢隣、いい？｣
｢…あ、はい。｣
笑いながら私の隣に腰掛けるシャルルさん、相変わらず、私にない心の強さと美しさを併せ持っている。
｢…あの事、気にしてるの？｣
｢はい、私いまいち信じられなくて。｣
｢…そっか、あの時私達は何が起こっていたのかわからないから何も言えなかったけど、あの時なんて言われたの？｣
あの時…
『…俺は、君が怖いよ。』
｢…正直言ってあまりわかりません…｣
｢嘘。あなたはわかっているはず。…そして、それに納得してない。｣
｢………｣
全て、その通り。
彼に言われた言葉の意味も、彼が私を嫌った理由も、彼が私に演じろと言ったシナリオも。
…そして、そのシナリオを演じてしまった自分自身にも。
｢…無理して言えとは言わない、でも、できれば教えて欲しい。…あの日から、貴方はいつもみたいに明るく笑わなくなってしまったから。｣
……自覚はあった、だからいつも笑顔でいるように心がけた。
ちょっとの事でも大げさに喜んだ。
だから、バレてしまったのかな。
｢…船長も珍しく心配してたよ。あの人他人にあまり興味無いのに、その事だけは本気みたい。｣
しばらく放任主義だったの船長が…？
昔はそりゃ面倒見てもらってたけど、最近は全然だったのに…
｢……シャルルさん、兄さんには黙っててもらえますか。｣
｢…うん。｣
それを聞いて、私は話し始めた。
彼を助けてから、私達はいつの間にか仲良くなっていったこと。
私は彼が大好きだったこと。
だけど…、何も言わずに私の元から去ろうとしたこと。
その時、なんでと迫る私にキツイ言葉を浴びせ、そして彼は…
｢なるほど、それであの時、青雉はエレナの首を閉めてたのか…｣
私は力なく頷く。
その後も慰められて、私は大泣きしてしまったのだった。
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ゆんゆん(プロフ) - ヒステさん» コメントありがとうございます、シャンクスかサボですね？考えておきます、ただ、必ずしもそうなる訳では無いので…、他の方の意見も知りたいので、ある程度コメントが集まって、その時一番多いキャラクターにしようと思っています、リクエストありがとうございました！ (2018年7月11日 7時) (
レス) id: e1292036e9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒステ - シャンクスオチかサボ落ちにしにてくれると嬉しいです〜〜！推しが、、、、小説が少なすぎて、、、足らんっ！ (2018年7月10日 18時) (レス) id: 8fad14733d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆんゆん | 作成日時：2017年7月18日 23時
