Beloved time 〜YN〜３

フラワーシャワー ページ17

今日という日に天も味方して、雲一つなく風も穏やか、澄んだ青い海は緩やかに波を起こして太陽の光を反射させてキラキラ輝く。

ホテルから少し離れた、海を見下ろせる小高い丘の上に建つチャペルで挙式が行われる。

昨夜、飲み過ぎたのか若干むくんでしまった顔を化粧と髪型で誤魔化して、淡いピンクの○○○に着替える。
そして最後の仕上げに、あれを着けようとキャリーケースを開けた。

この結婚式で着けようと、韓国を出発する前から決めていた。

ソヌ君にもらった、ユノからのメッセージ。


ユノの真意はわからない。
でも、自分なりに解釈して理解して、もしもその答えが間違っていたとしても、私の気持ちを伝えたくて。


え…？うそ…、無いっ！！！
確かに持ってきたはずなのにっ！


鞄の中を全部出してくまなく探したけど、白い箱に入った指輪を見つけることは出来なかった。

ガクッと下がったテンション、喪失感に出てきてしまいそうな涙を流さなようにぐっと堪えた。


大切なまりの晴れの舞台、涙はまりの幸せな姿を見た時に流そう。


チャペルに入って、まりのお母さんや親戚の方々に挨拶する。
ジフナの方の参列者をチラッと見たけど、まだ彼は来ていないようだった。

世間話をしていると牧師が祭壇に立ち、白いスーツを着たジフナが強張った顔でその前に立った。

オルガンが高らかに鳴り響く。

振り向くと後ろの扉が開いて、純白のウエディングドレスに身を包んだまりがお父さんと腕を組みバージンロードを一歩一歩ゆっくりと進んでくる。
２人の後ろから光が射して、まりは凄く凄く綺麗だった。


誓いの言葉、誓いのキス。

粛然の雰囲気の中、全てが幻想的で自然と涙が零れた。


祝福の拍手と声に包まれながら、２人がフラワーシャワーの中を満開の笑顔で通ってゆく。

私も涙目になりながら２人を見送っていると、花弁の隙間から見えた笑顔。

列の最後尾に、彼がいた。

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