魔法の薬 ページ18
「魔法みたいなものがあればよぉ…」
「あら、探偵さんとは思えない発言ね」
ここまでどん詰まったのは初めてで、弱音混じりに灰原に電話をすると最初は挑発するような物言いだったが、途中から心配するような声色に変わっていった
「…そうね、魔法みたいな薬があればここまで苦労はしないわよね」
「ああ……アリスと緒方Aが同じ人物だって分かるようなもんあればよー…」
「………待って、あるわ」
「ほー…」
ん？
「え」
「あるわって言ったのよ。正式にはあったわ、なんだけど」
「昔、頼まれて作ったことがあるわ。組織の者に限られるけど、調べたい人のDNAを混ぜたら色が変わる薬を」
それこそ組織の孫に頼まれてと言う、灰原の声を聞きながら今までの情報を振り返る
なーんか見過ごしてるぞ………
あ、
「あっ！！！」
「きゃっ、ちょっと江戸川くん！？急に大きな声出さないでくれる！？」
「はは、わりーわりー…」
あるじゃねぇか、アリスが赤井さんをライだと判明させたDNA鑑定薬が！
「なぁ灰原」
「なに？」
「今送った写真の物、見覚えねーか？」
「ちょっと待って、今確認するから
………これよ、私が作った"魔法の薬"は」
「っし！」
「よく持ってたわね
よく聞きなさい。確か、2回使えるはずだから_____」
「ごめん、ちょっと僕沖矢さんとこ行ってくる！忘れ物しちゃって！」
「えっ、こんな時間から？
お父さんに送ってもらえばって言いたいとこなんだけど……」
事務所に行って蘭ねーちゃんに話しかけると、蘭ねーちゃんとおっちゃんはどうやら客人の対応に見舞われてるらしい
「大丈夫！すぐ戻るから！」
「あっ、ちょっとコナンくん！」
蘭ねーちゃんの制止を振り切って、沖矢さんの家へスケボーを走らせた
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作者名：pino | 作成日時：2023年6月11日 20時
