松田の変化 ページ12
「おっと、電話だ
ちと席を立つぜ」
警察学校時代の話に花を咲かせていると、店内に着信音が鳴りびいた
誰かが陣平ちゃんに電話をかけてきたみたい
「松田です。ああ、藤原さん
今？ええ、大丈夫です」
普段乱れた言葉を使う陣平ちゃんが、整った言葉を使う時は決まって大事な話のとき
聞かれても大丈夫なのか、陣平ちゃんは店内奥にある窓側のテーブル席に移動して通話を続けた
「……………、」
そして離れた場所から届く陣平ちゃんの話し方を聞いて、驚く降谷ちゃんとヒロ
あの陣平ちゃんが乱れた言葉を使わず話をしてるだと？信じられない
って顔してるよ、2人とも
「わり、共に捜査をしてるヤツからの電話だった」
「捜査？」
あ、そうか
仕事の関係上、ほとんど会うことがなかった2人は知らないのか
「陣平ちゃん、2人分ってないよ」
「ん？ああ、オレ、移動したんだよ。爆処から捜査一課に」
「ええっ！？いつの間に…、」
「26ん時だから………３年前か」
「だな」
陣平ちゃんは３年前に爆弾処理班から刑事部の捜査一課へ
ちなみに俺は爆弾処理班に今も所属中
「年齢は一緒だが、松田はオレの後輩よ」
班長は元から捜査一課だったもんね
「なんか変な感じするね、同い年で先輩後輩関係って」
「確かにな…
しかし、なんでまた移動を？」
「ああ、頼まれたんだよ」
「？？」
「一緒に未解決事件を解決しませんか？ってな」
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作者名：pino | 作成日時：2023年6月11日 20時
