Double Trouble -5- 〜ユノ視点〜 ページ18
『ジヒョン・・・、僕が彼とのことセッティングしたら別れてくれるか？』
僕は自由になりたくて、彼女は名声を手に入れたくて・・・
取引のような提案をした僕に、君は楽しそうに考えるような顔をして。
『ん〜、・・・いいわ』
そう答えた。
だから、寂しいことはない。
むしろ未来に向けてのいい選択なんだ、と自分に言い聞かせた。
『でも・・・最後にユノと行きたい所があるの』
『どこ？』
『ふふっ・・・、〇〇スタジアムよ。
著名人の蝋人形がたくさんあって、東方 神起のもあるってチャンミンくんが言ってたし。
そこの〈ユノ〉と写真が撮りたいな♪』
『・・・ふぅん・・分かった。じゃあ行こうか・・』
『うん！』
ジヒョン・・・君とのデートがこんな終わり方になるとは思わなかったよ。
まさか、そこでAヌナに会うなんて。
この時の僕には知る由もなかった・・・
＊
＊
＊
出来るだけ目立たないように会場近くまでタクシーに乗って、降りるとすぐに降りだした雨。
僕の心のように曇った空が、土砂降りの雨を降らせていた。
『やだッ、ちょっと傘買ってきて？ 私はそこのカフェにいるから！』
『あ、あぁ・・』
僕の返事を聞くまでもなく、さっさと店に入った彼女を呆然と見送って。
コンビニを探して路地を曲がった時・・・
ふと目に入った光景、それは・・・
『A、ヌナ・・・？』
人の波に流されず、静かに雨に打たれる彼女は潔くて、儚く、今にも消えそうだった。
本当に君なのかどうか確信はないけれど、僕は自然に緩む頬をどうにもできなくて、ただ嬉しかった。貴女を抱きしめたかった・・・
だけど叶うはずもない願い。
一瞬、視線が合ったような幸運に胸がいっぱいになった。
僕が好きなのは・・・
Aちゃん、君だ。
気づいたのが遅すぎた・・・
僕は君の幸せを願うことしかできないのに・・・
冷たくなる体、それと対照的に熱くなる心。
―― 僕は君に背を向けた。
君が大事だから・・・
同じくらいに君を想うチャンミンが大事だから・・・
僕が僕を偽ることで、可愛い弟が・・・
君が幸せになれるならそうするしかない・・と思ったんだ。
.
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hatoko(プロフ) - こうめさん» コメありがとうございました☆拙い文章ですけど楽しんでもらえたと聞いてメッチャ嬉しいですよぉ！本当に久々にコメ頂いたので(笑)頑張りまーすヾ(@゜▽゜@)ノ (2015年11月6日 6時) (
レス) id: 3f08f39e45 (このIDを非表示/違反報告)
こうめ(プロフ) - わちゃわちゃしたり萌えたり笑ったり楽しめる小説だいすきです！更新たのしみにまってますー！ (2015年11月5日 23時) (レス) id: 416d736d60 (このIDを非表示/違反報告)
hatoko(プロフ) - さくらわんさん» コメありがとうございます。多分読者の皆さんが思っていることを代弁してくれましたね、、(苦笑)Duble Toubleの話から絡んできます、もう少しお待ちください！ (2014年10月8日 6時) (レス) id: 54ae729950 (このIDを非表示/違反報告)
さくらわん(プロフ) - ユノくんが全然出てこないけど、私とユノくんはどうなるのかなぁ？ (2014年10月8日 0時) (携帯から) (レス) id: 80252ed2d6 (このIDを非表示/違反報告)
hatoko(プロフ) - みんぽじさん» 今更ながら、またまたコメありがとうございました（笑）え？ナチュラルと言ってくださる？嬉しいです。ゆる〜くですが、更新がんばりまっす（笑） (2014年4月5日 0時) (レス) id: 9db956cd3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HATOKO | 作者ホームページ：http://popoya8105.blog56.fc2.com/
作成日時：2014年1月15日 22時
