Secret〜A song to give to you〜2

・ ページ32

車の中ではお互い無言で…
でも嫌な雰囲気とかではなくて…

ぼんやりする時間ができるとさみしくなるから敢えてぎりぎりの飛行機にして

思ってた以上に道は空いていて
そこまで時間はかからなかった

遥輝:忘れ物ない？

「あっても別に大丈夫…」

遥輝:まぁ…な

「送ってくれてありがとう…」

遥輝:東京行ったら…ファイターズでお疲れ様会するから来てねって卓さんが

「うん」

遥輝:あと…

「…なに？」

遥輝:頑張れよ…
ちゃんと休みながらやれよ？

「うん…じゃあ次は…東京で」

くるっと背を向けて歩き出すA
俺の方が重症やな…
1度も振り返ることなく
搭乗ゲートに向かっていって

入る寸前…

こっちに顔を向けたAの頬には

涙があって…

我慢出来ずに走って震える体を抱きしめる

遥輝:寂しい？

「ん…」

遥輝:俺も…

「遥輝…」

何やねんいつもは"はる"って

呼ぶくせにこういう時だけ…



「ちゃんと卓さんの言うこときいてね」

遥輝:やだ

「東京来たら…真っ先に会いに来てね」

遥輝:おう、俺の肩身…

お守り代わりにつけてた7のネックレスを渡す

「ありがと…」

遥輝:1ヶ月後やな…

「うん…」

遥輝:絶対無理だけはすんなよ？

「はいはい…じゃあね」

最後に野球の成績落ちたら絶交だからとか
毒づいてゲートに入っていった


絶交されないように頑張りますか…俺も

＞＞＞＞

「2人の思い出かき集めたならー
また泣けてきちゃう…寂しさ溢れて〜♪♪」

スタ:いいよーそこもう1回お願いします

「はーい」

戻ってきてまず最初に始めたのは歌手活動

あっちで溜めてたワードを使って
4曲ほど作って

ミニアルバムを出すのが決まった
夏には関コレにも出ることになってモデルの仕事も
映画の主人公役も貰った

家は元々いた家は引き払って
ママ達と暮らすことになった


そう言えば結婚報告した時は凄かったな

報告→←．

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す