赤葦さん家は今日もほのぼの。その2

44*げんき？* ページ44

「ねぇ、おかあさん、げんき？」

「ん？元気だよ？どうしたの、香菜」

夕食と洗い物が一段落して
ソファに座っていると、香菜がそう言って膝に座りに来た。
お部屋から持ってきた絵本を見始める。

「おかあさんがげんきだからすわるね」

「ん？うん。絵本読もうか？」

「よんでよんでー！」
「あ、おれもー！」
「おにいちゃんはだめ！」
「なんでだよ！」
「おかあさん、げんきだからかなとえほんよむの！」
「おれもいいだろー！」
「だーーめーーなーーーのーーー！」

今日の香菜は情緒不安定なようだ。
将太にはまた読むからと約束して我慢してもらった。
ここでケンカになってしまっては、収拾するのに骨が折れる
将太が引いてくれてよかった。

絵本を読んで、二人が寝た頃に京治が帰ってきた。
京治の夜食の時間に香菜の様子を話す。

「もう少しでお姉ちゃんになるからなのかなぁ」

「でも、楽しみにしてたじゃん」

「ひそかにプレッシャーなのかもなーとか、思ったり」

「そういうもん？」

「わかんないけどね」

「初めてだらけだな、今回」

「ん？」

「香菜はお姉ちゃんになるし、双子だし、もしも香菜がそういう状態が
　続いたら、なんかもぉ、覚悟しなくちゃだな。荒れるってこと。」

「将太への負担も少なくしたいよねー、そうなったらねー。
　今日も我慢してくれて助かったよ」

「楽しみと不安がごちゃまぜ」

「頼りにしてますよ、お父さん」

「がんばります」

「がんばりましょー」

「気負わずね」

「ね」


＊ ＊ ＊
ＭＥＭＯ

大変、お久しぶりです。
パスワード忘れたり、生活環境が変わってバタバタしたりとしていて、
すっかり8か月ほど経過したのですね。
つい昨日更新したように思うのですが・・・


また、ぽちぽち書いていけたらと思います。
よろしくお願い致します！

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