赤葦さん家は今日もほのぼの。その2 (ページ34)

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「ねー！ぼくと、ババ抜きやろうよ！おとうさんも！」

「ぜってー、まけねー！」

「おれがかつ！」

ご飯を食べ終えたあと、将太ははまりにはまっているトランプを持ち出してきた。
この頃、スピード・神経衰弱・ババ抜き・たこやきとよく付き合わされる。

神経衰弱が昔より覚えられてなくて、これだけは将太のほうが強い。本当に神経が衰弱してるのかもな。30代だしな。いやいや。

「かなもやる！かなも！」

「えぇー！かなが入ると時間かかるしめちゃくちゃな時があるからやだ！」

「教えてやりゃあいいじゃん」

「今日はそういう気分じゃないの！男の勝負なの！！！！！」

「かなもかなもかなも！！！」

「だめだめだめ！」

「じゃあ、かなはお母さんとチームになろっか。将太、お母さんと香菜もいれてくれる
？」

「え？ババ抜きだよ？」

「え？うん」

「お母さん、入れないじゃん！ババ抜きだから！」

「「「………………………………」」」

Aが丸くおさめようと入ってきてくれた。
だがしかし、予想外の失言を将太はかましてしまった。悪気ない感じがたち悪い。

「…………ふーん………」

「いや、あのさ、子どもの冗談だからさ！」

木兎さんがフォローに入ってるのをみて少し感動してしまった。
そう、子どもの冗談なのだ。
自分が知ってることばや知識を結びつけて発見して表現してるだけで。Aもそれはわかってるだろうに。
たびたび反応してたら、この先の反抗期もたないんじゃないかと思う。

「あーあー、おかあさん、おこっちゃった！」

「え！」

「おにーちゃん、おんなごころわかってない！」

4歳児から女心について語られるとは。

「ね！わかってないよね！じゃあ、ババは抜けまーす。かな、お母さんとデザート食べよ！」

「うん！」

「おれもおれもおれも！」

「え？将太にはないけど。男の勝負がんばってー」

「男の勝負やらない！」

まだまだ軽いな、男の勝負とやら。

* * *
MEMO

たびたび、お久しぶりです。

2018・7・26