赤葦さん家は今日もほのぼの。その2 (ページ19)

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19怒る？怒られる？おごってもらう？ページ19

「あら、将ちゃん、こんにちは」

「みっちゃん、こんにちは。ママ何やってんの！」

ホアカの扉を開けたのは将太だった。
なんで怒られなきゃいけないの！

「おれのことが嫌いになったからってクロのにーちゃんとふりんするとかありえない！」

「何それ！不倫なんてしてないから！しかも賢人くんママもいるし孤爪くんもいるでしょ！」

「ママがいなかったら誰がご飯つくるの！」

「私はあなたの家政婦じゃありません！」

「かせーふってなに！」

「えっと………」

勢いで説明できなかった。
家政婦ってどう言ったらわかるんだろう。

「ちょっと、二人とも落ち着いてくれる？」

家政婦について考えていたら頭をぽんっとされる。手の主は京治だった。

「将太、心配してたんだから心配だったって言えって」

「………………言わない」

「頑固なのは母さん譲りだな」

「私は頑固じゃない！」

「いやいや、頑固だろ」

「黒尾さんまで！孤爪くんも首を縦に振らないで！」

「母さんは将太のご飯つくったり、家の掃除したりだけの人か？」

「…………違う」

「そうだよな。はい、母さんの居場所もわかったから先に帰って」

「え」

「一人になってちょっと落ち着いて。香菜と父さんは母さん連れて帰るから。はい、鍵。寄り道しないこと。家に入ったら鍵かけること。ぴんぽん鳴っても出ないこと。ガスは触らない。大丈夫だよな、もうちょっとで小学生だもんな」

「う、うん」

「じゃ、気をつけて」

京治は有無を言わさず将太を帰した。

「香菜、なんか飲むか？」

なんか、京治の雰囲気が怖い

「オレンジジュース！」

「みちるさん、オレンジジュースとコーヒーお願いします。伝票はAと一緒で」

私、今日、怒ってたんだっけ、怒られるんだっけ

「母さんにおごってもらおうな、香菜」

「おごってもらうー！」

「で？不倫？」

もうなんなの！

* * *

2018・1・30