赤葦さん家は今日もほのぼの。その2

17*家出女子会* ページ17

いずみさんに"家出します"と連絡すると、"奇遇だね"と返ってきた。

そんなわけで、私たちはホアカに行くことにした。お店には人生の、母の先輩、みちるさんもいる。話をきいてもらおう。家出女子会だ。



「将太くんがババアなんて言うの意外ー。ショックだったでしょ。うちの賢人の影響じゃないといいけど」

「賢人くん、そういうこと言うんだ」

「もう、言うよー！年長になってからね！一人前になった気持ちでさ！まだまだまだまだ子どもだっつーのにね」


いずみさんは賢人くんの弟 悠人くんもハジメさんに任せたようだ。

"たまには完全オフだっていいじゃない！"と甘えたそうだ。

「賢人も6歳だし、2人目だいじょうぶかなーなんて思ってたけど、やっぱ大変だわ。うまいこと上の子に目をかけてあげられなくてさ」

「あぁー、あったあった」

「赤葦家はもっと小さい時だったからより大変だったんじゃない？」

「もう、ドタバタ。でも、将太、がんばってくれてたなー」


話せば話題は尽きない。
みちるさんが"がんばるママたちに"ってデザートをおまけしてくれた。


「あれ、Aにいずみんじゃん」

名前を呼ばれ、声のする方に目をやると黒尾さんと孤爪くんがいた。

「デートですか？」

からかうように言うと孤爪くんはげんなりした顔をし黒尾さんには"ちげーよ"と小突かれた。


「最近、たまに研磨にコーチ補佐？頼んでんの。その謝礼で飯奢ったり」

「……ここのアップルパイおいしいから」

せっかくなので、4人席に移った。
いずみさんに孤爪くんを紹介すると「なんか、セッターぽくないね。ってか、スポーツしてる人っぽくないね！」とずばりと言い、孤爪くんは更に無になっていた。黒尾さんはケタケタと笑っている。

「奥様方は何してるわけ？ママ友会？」

「ママ友家出女子会？かな」

「なんなの、離婚危機なわけ？」

「子育てに悩み中です！離婚はしません！もう！隙あらばそうやってからかって！」

私がむきになると、黒尾さんは頭をぽんぽんとする。高校時代から変わらず子ども扱いを受ける。たかだか1こ下なんですけど！


「…赤葦がいなくてよかったね。あ、そんなことないかも」

孤爪くんが何か言ってたけど、きこえなかった。

「お父さん、アイスティーちょうだい」



茉那ちゃんの声がきこえた


* * *
MEMO

お久し振りです

2018・1・24

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