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「…A。」
「んえっ」



突然話しかけられ、上ずった声が出た。そんな声を聴いてジミンは「変な声」と笑う。
よほど面白かったのか、しばらく一人でツボっていた。一通り笑った後、



「昨日の告白は、気にしないで。忘れてくれていいから。」
「…うん」
「いつも通りに関わって。変な気使い過ぎ。」




そう言って私の頭をはたき、笑うジミンにつられ、笑ってしまう。やっぱり、バレちゃうんだなぁ。




「ジミナ…。私ね、ユンギ先輩と付き合うことになった。」
「…へえ!よかったね。おめでとう」




ちょっと目を丸くした後、ほんとに嬉しそうに微笑むジミン。




「実はね、私がユンギ先輩に告白できたの、ジミンのおかげなんだよ。ジミンが私に勇気をくれたの。」
「えー、じゃあボクが勇気あげてなかったら、僕とAが付き合う世界線があったってことー!?」
「さあ?それはどうなんだろう」




二人で、顔を見合わせて笑う。ふと思えば朝の文句も、今の冗談も。私に変な気を使わせないように言ってるんだろうなぁ。そんな優しさにまた笑みがこぼれる。



「ジミナ…?」
「んー?」
「いつもありがとう」



普通だったら恥ずかしくて言えない言葉が、今日はさらりと口に出た。
ジミンは一瞬きょとんとした後、また微笑んで何が?とでも言いたげに、首をかしげて見せた。










































その後、帰ってきたテヒョンとともにまたレポート作成に取り掛かったが、

やはり状況は厳しく、その日のうちに終わらせられるわけがなかった。

徹夜して提出したとは言うまでもない。

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作者名:てふ。 | 作成日時:2021年10月26日 20時

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