unexpected【YG】 ページ13
*
「彼女ができたぁ!!!!???」
ヒョンの大声に近くにいた人がみんなこっちを見ていく。ヒョンは慌てて口元をおさえて周りの人に謝罪の意を込めた会釈をする。
そしてこの俺、ミンユンギは先輩であるキムソクジンに打ち明けたことを早くも後悔し始めていた。
「やぁ。いつできたんだよ。まさか…ずっと前からいたとかか!?」
ヒョンは口元を抑えたまま身を乗り出し、小声で尋ねてくる。
「や、昨日です」
「えっっ。じゃあつまりはずっと好きな人はいたってことか!?」
「まぁ…。というか高校の頃の彼女と復縁したって感じで」
「へ、え…。ユンギから告白したの?」
「…もう黙ってください」
そう言えばヒョンは唇をきゅっと結んで咳払いをする。そして腕を組んでイスに深く座りなおした。
「で、ユンギは何を聞きたいの」
「え」
「いや、秘密主義のユンギがわざわざ話すってことはこのWWHジン先輩にその件で相談したいってことだろー?」
図星でぐうの音も出ない。恥を忍んでうちの部署で一番モテてるヒョンに話を聞こうと思っていたのに…。バレていたとは。
あと、ドヤ顔でこっちを見てくるジンヒョンがなんかムカついた。
「秘密主義ってわけじゃないですけど…」
苦笑いで返してから一つため息をつく。
まあ。そうなのだ。
ヒョンの言うとおりなのだ。
78人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:てふ。 | 作成日時:2021年10月26日 20時