音。1 ページ2
ジェハ「気配がする」
『・・・ん?』
木の枝の上に座りながら話す兄
怪しい笑みを零しながら私に言う
気配って人?龍?
ジェハ「勿論、龍のさ。白龍と青龍のね」
そう言う兄の顔は真剣だった
ずっと逃げ続けてきた私と兄
兄の右脚には龍の力が宿っている
『じゃあ、阿波を出る?』
ジェハ「いや、なんとか逃げ切ってみせるさ」
そろそろ戻るかと言うようにその場に立った
そして私の隣に来て、私を抱えた
ギガン船長が乗っている船に降りる
するとギガン船長が出て来た
ギガン「なんだい?もう少し遅くなると思ったら仲良く帰って来たねぇ」
ジェハ「どうだい?この兄妹愛。美しいだろう?」
自慢気の兄の顔は少し殺気が湧く
と言う冗談をいつもに交わしている
自信溢れる笑みは私の好きな笑み
『・・・・?』
ギガン「如何したんだい?」
『あそこの方向から矢が木に刺さる音がした』
ギガン「相変わらずその耳はキミが悪いね」
笑いながら部屋へ入った
昔から異様なほど耳が良い自分
緑龍の里では新たな龍ではないかと襲われたものだ
ジェハ「何人話してる?」
『4〜5人』
ジェハ「多分、その中の2人は龍だよ」
私は喉に何かを詰まらせた
ここを出なければならないのか、と言う不安で
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作者名:愛夢瑠 | 作成日時:2016年4月10日 22時