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平野side
さすがに今朝は言いすぎた。
俺も幼すぎるし、何よりこんな意地張ってるのが情けない。
『…あ、』
帰り道、たまたま見つけたシュークリーム屋さん。
甘いもん好きだし、喜ぶかな。
そんな反省の気持ちで帰った。
__ まさかあんなことになっているとは知らずに。
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『A？はいるぞ、』
ゆっくりとドアを開ける。
するとそこには…
『はっ…！？』
ベットの上で、下着姿のAにまたがる廉。
…なんだよ、これ。
「しょお！！これはっ！！」
永瀬「あー…もしかして修羅場？」
『別に…お前らそういう関係だったなら言えよ。気遣うのに、』
「まって！！ちがうの！！」
『…ごゆっくり。』
Aの言葉を振り切って、冷たくドアを閉めた。
手に持っていたシュークリームの箱は、落とした衝撃でぼこぼこになっていて、中も食べられるものじゃない。
それを虚しく拾い上げて、再び家を出た。
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(Aside)
永瀬「ごゆっくりって言ってたけど？どうする？」
「…追いかけるっ、」
永瀬「待て待て待て…あんた今下着姿やで？？」
「…服…えーっと、」
永瀬「なぁ、ちょっとまって？」
「…？」
ちらりと廉くんの方を見る。
永瀬「自分勝手にも程があれへん？俺はどうしたらええん？」
「…だって、廉くんが勝手に、…」
永瀬「無防備でホイホイ誘いに乗ったのはそっちやろ？」
「えっ、…」
永瀬「純情ぶって、ほんまは下心あったんちゃん？」
「そんなわけっ！」
永瀬「…Aちゃんのそういうところが、あいつも俺も、傷つけてるんやからな。」
「…え、」
永瀬「じゃ、帰るわ」
「…まって、廉くん、」
永瀬「さっきは嫌がったのに、引き止めるん？」
「…」
廉くんの言うことはごもっともで、
何も反論なんてできない。
そんな自分が惨めで、悔しくて。
…たしかに私は悪い女だ、
そう実感させられる。
永瀬「…あ、」
「…ん？」
永瀬「…ごめんな。」
「…っ、」
廉くんは悪くない。
私が幼稚すぎただけ。
紫耀だって悪くない。
私が何にも考えてなかったから。
私のせいで、いろんな人に悲しい思いをさせてる。
「さいてーだ、私、」
.
続く (更新停止中)
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作者名：ゆん | 作成日時：2020年3月12日 23時
