16話 ページ18
『起きないねぇ、、、』
炎柱に抱えられている彼は地面に伏せた少年をみつめて呟いた。
「す、すみません踊柱様、今起こしますんで!」
おい、起きろと隠の彼は焦りを見せながら声を張り上げる。
「いつまで寝てんだ!さっさと起きねぇか!」
瞬間赤みがかった瞳がひらく。
『あ、起きたよ天元』
ゆっくりと地面に降ろされる彼は隣の大男を見上げた。
「なんだぁ?鬼を連れた鬼殺隊員っつうから派手なやつを期待したんだが、、地味な野郎だなオイ」
『違反者に地味も派手もないでしょ』
「うむ!これからこの少年の裁判を行うと、なるほど!」
不思議そうに柱達を見つめる少年を蟲柱は竈門炭治郎と呼んだ。
「ねぇA兄、あの雲、、なんだっけ」
『えぇ〜〜わかんないなぁ、、それより伊黒さんが木から落ちないか心配だよ』
そんなやり取りを他所に竈門炭治郎はぽつりぽつりと妹の話をこぼし始める
「なんだっけあの鳥、、」
『あれは分かるよ!鳶だよ鳶』
「そうなんだ、A兄は格好いいし物知りだね」
「妹は!妹は俺と戦えます!」
突然張り上げた竈門少年の大声にびくりと肩を揺らすA。
「(A君びっくりしちゃったのね♡可愛らしいわ♡)」
そこへ木箱を持った風柱がじゃりじゃりと歩いてくる。
『しのぶさん、怒ってますね』
「うむ、不死川が余計なことをするからだな!」
彼は木箱に自身の日輪刀を突き立て、押し込んだ。
少年の悲痛な叫びや主張を他所に、踊柱と霞柱は手遊びなんか始めてしまった。
正直言ってこういう熱血なやり取りは無一郎もAも苦手だったのだ。
「やめろ!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ!」
そこでハッとして風柱の方を向くと、丁度竈門少年に頭突きされているところで、
やばい。完全に状況把握できてない、、置いてかれた!と一人でAは焦っていた。
「「お館様のお成りです」」
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作者名:papo | 作成日時:2019年9月10日 23時