【テニプリ】寡黙少女とテニス (ページ10)

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Quiet_7 ページ10

あれから数週間

親友である若、知り合いである鳳君と樺地君は皆

テニス部に入部し、一人の時間が増えた

そんなある日

廊下を歩き小説のネタを考えていると、一番会いたくない人物を遭ってしまった

「…」

「久しぶりだな、火野水

お前、俺様を完膚なきまでに倒しておいて入部しないとは

どういう神経してるんだ、アーン？」

軽くいじめに見える

ただ、容姿も完璧、服装も整った好青年

そんな雰囲気をかもし出している彼を

たとえ一人生徒を止めているところを先生が目撃しても何も言わないのが当然だった

「…少なくとも貴方の思想からいけば

私は貴方にとっては異端児ですね」

「わかってるんなら直す気ねぇのかよ…」

「…そんなことより若は元気に部活してますか？」

「ずっと気になってたんだが…

お前、日吉とどういう関係なんだ？恋人か？」

「若は…若は、私の唯一の親友です…」

私の返答に彼は表情を歪めた

何がいけないのか、私にはさっぱりだ

「…気にいらねぇ」

「そうですか、それは大変失礼しました

…もういいですよね、失礼いたします」

中断させられたネタ探しを続けようと

彼に背を向けた途端、グイッと制服を引っ張られ行動を阻止された

「…今度は何ですか」

「日吉も多分、正レギュラーになれるぜ？

この際、特別に忙しいなら毎日来いとは言わねぇだから、入部しないか？

練習や大会にも出れるように取り合ってやる、お前の実績なら無理じゃねぇだろうからな」

「……考えさせてください

近い内に必ず、お返事はします」

彼の手を払い、私はまた歩き出した

……今晩、至小父様に連絡しようと思う