Quiet_6 ページ9
読めない…読めない
こいつの行動が思考が…何も何も読めない
それを強く感じると嫌な予感がして俺は頭を左右に振って散らした
「やるじゃねぇか」
「……」
褒めてもそっぽ向く
どころか、何が気に入らなかったのか
返ってくるボールはさっきよりもずっと重く感じた
「…気が変わった
ためし打ちのつもりだったがあまりにもお前が退屈そうだ
特別に俺様の本気を見せてやる」
「…!」
速度を…威力を先程よりも上げて打ってやれば
案の定、返すことができずに髪の隙間から見えた目は一瞬、見開かれていた
しかし、それもすぐに隠れて見えなくなる
それと同時に、ソイツは小さな声で…それこそ、俺しか聞こえないぐらい小さな声で言った
「不毛です…」
「アーン?何だって」
「……不毛な試合です
この程度でやけになって馬鹿馬鹿しい
だから、あと…十分で終わらせます……忙しいので」
「ほう…言うじゃねぇか
本当に出来るか試させてやる」
出来ないと思っていたその宣言は簡単に成し遂げられた
宣告通り、十分で俺との試合を終えたソイツは
自分の制服に着替え一緒にいた生徒の元に戻っていた
放心する俺の前に監督がやってきた
「負けてしまったがよくやった跡部」
「どういうことですか?」
「彼女は火野水癒衣…長らくイギリスにいたお前は知らないだろうが
ジュニア大会では連戦戦勝だがどうにもガードが堅いらしく表に情報が出ない選手だ
この学校に入学しているとはな…」
その言葉を聞きながらアイツ等の後ろについていく
ソイツの後ろ姿を俺は見えなくなるまでずっと見ていた
…何も気づいていない様だったけれど
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めめこむまーりん(プロフ) - 修正が終わるの楽しみにしてますね。 (2018年10月10日 12時) (レス) id: 43047aa610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零夜&李香 x他1人 | 作成日時:2012年6月26日 1時