Quiet_4 ページ7
あれから少し経った
桜が咲き誇る校庭の木々を眺めながら
俺は隣に座る親友が今日も変わらず原稿用紙に文字を綴っているのを時々見ていた
「今回は間に合いそうか?」
「…」
「完成したら何か作ってやるよ
ちゃんと仕事したご褒美な?」
「!」
傍から見れば何をしているのかと思うかもしれないが
コイツは意外と単純だ
返答にはちゃんと首を縦や横に振るし
嬉しいことだとわかりやすい反応をする
別に言葉を交わさずとも問題ない
「そういえば…明日から部活見学期間らしいけど…お前、何か入るのか?」
「……」
「あぁ…そもそも時間がないか悪かったな
じゃあ…そのさ、俺テニス部見たいんだ
見てきてもいいか?先に帰っていていいからさ」
「……」
「?」
首を振るわけでもなく、俺の前に原稿用紙の切れ端を出す
そこには綺麗な文字で【私も行く】と書いていた
「あぁ…そのさ
鳳と樺地って奴も一緒にいるけどいいか?
いや、その…お前がそういうの苦手ってのはわかってるけど
先に約束してたんだ」
「…」
また、切れ端に文字が書かれる…今度は【大丈夫、若の友達ならいい…私も行く】と綴られていた
思えば、あのガン無視時代と比べれば相当丸くなった
だからこそ、今こうして初めて自分の友達と共に行動することも何も言わないのだと思った
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革ベルト
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めめこむまーりん(プロフ) - 修正が終わるの楽しみにしてますね。 (2018年10月10日 12時) (レス) id: 43047aa610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零夜&李香 x他1人 | 作成日時:2012年6月26日 1時