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Quiet_36 ページ39

時計は5時を指している

渋々、ベットから起き上がりキッチンに向かおうと部屋を出ると鳳君と出会った



「おはようございます、日枝金さん」

「…おはようございます」



本名を呼ばれ昨日のことを思い出す

不意に視線が彼の手首に行く

それに気づいた彼は私の前に腕を出した



「痕なんて残ってないですよ

そうだ、少しだけお話しませんか?

俺、日枝金さんに海外でのテニス大会の話聞かせてほしいんです」



少し悩んだが了承した

思い出話ぐらい構わないし、過去と向き合うと決めたのだから

…ちょっとぐらい、話していかないといけない



「何が聞きたい?」

「大会のこととか…向こうでの生活のこととか…いいですか?」

「そうだね…大会にはいろんな人がいたよ

色んな大会出たけど、最後に出たジュニア大会が…一番楽しかった

生活は結構忙しかったよ、いろんな国転々としてたからね…」

「じゃあ、日本にいた期間は短いんですか?」

「氷帝に転入してきてからだから…三年目かな

だから日本には詳しくないから長期休暇の夏休みとかに

いろんな観光名所に旅行に行くんだ

父さんや母さんが言ってた綺麗な日本の景色を見るためにね」



思い出すと悲しくなったがグッと堪えた



「…グイグイ聞いて、ごめん…辛くなった?」

「…いいえ、これも大事なことだから

…それより、朝食作るの手伝ってもらえる?

…私、そこまで上手じゃないの」

「見たいですね

昨日の料理もほとんど日吉が作ったって言ってたから知ってるよ

じゃあ、やろうか」

「……えぇ、ありがとう鳳君」

「いえいえ

それに俺、そっちの方が好きだから話せるのは嬉しい」

「嬉しいこと、言ってくれるのね」



互いに笑みを浮かべながらキッチンに向かう

どうやらまだまだ、誰も起きてこない

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めめこむまーりん(プロフ) - 修正が終わるの楽しみにしてますね。 (2018年10月10日 12時) (レス) id: 43047aa610 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零夜&李香 x他1人 | 作成日時:2012年6月26日 1時

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