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Quiet_24 ページ27

練習を終えると火野水さんはすぐに姿を消した

いつものことと言えばいつものことだがこの後には青学への偵察が控えている

仕方なく総出で探し出すことになった

しばらくして、裏庭で電話をかける本人を見つけたのに聞こえてくる声質に足を止めてしまった



「至小父様、東京に戻りました

皆、忙しいのか電話に出ないから至小父様に連絡したの」

『そうですか

うーん、丁度練習中ですね…伝えておきますね

ちゃんと連絡してきて偉いですね』

「うん、お願いします

でも、そこまでの子供扱いは心外です!

至小父様、私もう中学生ですからね」

『他の子達に比べればまだまだ子供ですよ』

「そんなこと言うと全国大会の私のオーダー教えません!」



相手からの会話の内容は聞こえなかったけれど

火野水さんの声は俺が知ってる声量よりずっと大きくて

いつも綺麗だけど

電話口の相手に戸惑いなく声を出しているのかいつも以上に澄んだ声だ



『はいはい、すみませんね

皆も楽しみにしてますからそれは勘弁してください』

「そういうことなら目を瞑ってあげる

皆に感謝してくださいね、至小父様」

『そうですね、それで…何処に参加させてもらえるんですか?』

「D2だよ、とっても楽しそうでしょう」

『えぇ、貴方ならどんなパートナーとでも上手くできますよ

楽しみにしていますね』

「はい、至小父様

それじゃあ、また…連絡します」



結局、電話の最中に割り込むなんてことはできなかった

電話を切った後もしばらく嬉しそうにスマホを握りしめる彼女に

邪魔立てをすることも出来ず、俺は程良く偶然を装うことのタイミングで

火野水さんに声をかけた



「火野水さん!よかった、ようやく見つけた!」

「……鳳君?」



俺の声に返される声の声量はさっきよりずっと小さくて

綺麗だけどさっきと全然違った



「練習終わったら偵察なのにすぐにいなくなるから皆捜してるよ!

一緒に戻ろう、早くしないと跡部部長に怒られちゃう」

「そうなの…ごめんなさい

戻ろう、鳳君」


何だかちょっと、物悲しかった

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めめこむまーりん(プロフ) - 修正が終わるの楽しみにしてますね。 (2018年10月10日 12時) (レス) id: 43047aa610 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零夜&李香 x他1人 | 作成日時:2012年6月26日 1時

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