キミは下僕。2 (ページ46)

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ホソク先輩を本気で怒らせてしまった気がした。

「なんで、そんなに気が配れないの？」

「……すみません…私がミスして、ホソク先輩にも、スタッフのみんなにも、お客様にも…」

初めてかもしれない、ホソク先輩に怒られたの

「俺らにじゃなくて、自分に」

「え？」

すると、ホソク先輩が近づいてきて私のおでこに手を当てた。

近い、ホソク先輩…

「やっぱり、熱い」

「え？」

「熱があるのに気づかなかった？」

「熱？」

確かに…、体は熱かったけれど熱だとは思わなかった

フラッ…

体がよろけて、椅子に座り込んで、なんだか変な汗が出てきた

「大丈夫？帰れる？」

「っ、すみません、大丈………」

そこで目の前が真っ暗になった。

気がついて目を開けると、そこは白い天井、白いベッドの上だった。

一瞬、ジョングクの家だと思ったけど、腕にされた点滴と看護師さんが入ってきたことでここは病院だと言うことを知った

「熱中症です。ちゃんと水分や栄養、休養を日頃から取ってくださいね」

そう言って、看護師さんは出て行った。

熱中症…

すると、カーテンを開けてホソク先輩が入ってきた。

「店で倒れたから、病院につれてきたんだ。体調悪かったら、ちゃんと言わないとダメだ。俺もすぐ気づけなくてダメなんだけど」

「いえ…ホソク先輩は全然悪くないんです。むしろ体力のない私がいけなくて…」

ガラッ____________

すると、すごい勢いでカーテンが開いて

そこには息を切らしたジョングクがいた

「どうして、ジョングクが…」

「あ、Aのスマホにジョングクから電話があったから俺が勝手に出たんだけど…」

と言ったホソク先輩のシャツに掴みかかったジョングク

なにごとだろうか

そんなに眉間に皺を寄せて

「なんで体調悪いのに働かせてんだよ」

ジョングクから放たれた低い声にびっくりした。

彼はいつも冷静だから

きつく握られて、ホソク先輩のシャツにシワができそうだ

「悪いけど、気づくのが遅かった」

「なんで上のやつがちゃんと下のやつ見てやれてないんだよ」

どうして、ジョングクが怒るのか分からない

ホソク先輩が怒られる意味も分からないのに

「やめてよ」
と言ったのは私だった。