キミは下僕。2 (ページ15)

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私はジョングクの後ろにいるから、ジョングクがどんな顔してるか分かんないけど

「最近、グクとA、一緒に来ること多いね」

テヒョン君はいたって普通だ。

テヒョン君はジョングクの後ろにいる私の隣に来た。
すると、ジョングクが後ろを不機嫌に振り返る。

今のはたぶん、テヒョン君がジョングクよりも私を選んだっていう嫉妬だな

「え、Aスマホ買ったの？」

「ううん、ジョングクが持っててって」

「ふうん、ジョングクが…ね」

「でも、使い方全然分からなくて」

「どれどれ、貸してみ」

と、私はテヒョン君にスマホを渡した。

「ここが、電話。これが、メール。でも、簡単に連絡とれるアプリあるからインストールしとくね」

よく分からない用語を呟いて、設定してくれたテヒョン君。
「すごいね、テヒョン君物知り！」

「ついでに、俺の連絡先も入れといたから」

「あ、ほんとだ、なんか変なスタンプきてる。かわいい」

テヒョン君から送られてきたのは、ネギが「うぇえい」と呟いているよく分からないスタンプだった。

すると、また前を歩いていたジョングクが立ち止まるので奴の背中で鼻をぶつけた。

「ちょっ…、だから急に立ち止まらないでって……」

「お前、俺以外の連絡先入れるなって、さっき」

テヒョン君に聞こえないくらいの近さで、私の耳元で呟くジョングク

「けど、ジョングクの中じゃテヒョン君は別でしょう？」

そう言うとジョングクはイラついたように「もういい」と言って

私の手を引っ張って自分の横へと私を立たせた。

「やっぱさっきの命令変える。俺の隣を歩いてろ」

「……分かった」

なぜか、命令を変えてきたジョングク。後ろより、横の方が視界が開けてありがたいけど

そんな私とジョングクのやりとりを不思議そうに見てるテヒョン君

「何二人で話してんの～」

と、ジョングクの隣にいる私の隣に来たテヒョン君。

「別に何…」「ジョングクが一生俺の隣にいろって」

私がテヒョン君にそう言うと

「え、なに、ジョングクもしかしてプロポーズ？」

キャーと冷やかすテヒョン君。

「お前、なに言ってんの。俺、そんなこと一言も言ってないし。お前の言葉の理解力は猿以下か？」

なんだかんだ、またこんなふうに楽しく笑っていられてよかったと思った。