キミは下僕。2 (ページ1)

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下僕は友達ページ1

マンションに帰ると、ジョングクが鍋で即席ラーメンを煮ていた。

「ありがとう」

私は、カウンターキッチン越しにジョングクに言った。

「へえ。今日は、即席ラーメンは体に悪いとか言わないんだ？」

と、ジョングクは言った。

「違う。
テヒョン君のこと好きになるなって命令したこと。
私を傷つけないためだったんでしょ」

そう言うと

「君が傷つこうと、俺はどうでもいいよ」

と、ジョングクは２つの器にラーメンを盛る。

「ただ、泣くとブサイク極まりないと思っただけ」

「うるさいよ」

私は、箸を用意して席に座って、「いただきます」と言ってラーメンを食べる。

「テヒョンのこと敬遠しないんだ？」

ジョングクはそう聞いてきた

「…女遊びで、女の子を傷つけるのは良くないことだと思う。けど、テヒョン君の顔だと遊ばないと宝の持ち腐れだよ。遊ばなきゃ、もったいない」

私は、そんなふうに開き直っていた。

「なんだそれ」

と、ジョングクは笑った。

「ジョングクも遊ばないともったいない顔してるのにね。あ、顔だけね？」

「うるさいよ」

と、ジョングクは私を軽く睨んだ。

「それで、テヒョンと付き合うわけ？」

え、またその話？

「付き合わないよ。友達だもん」

「へえ。まあ、あんたなんて一生彼氏できなさそうだけど」

失礼すぎるこの人

「黙ってラーメン食べな。私は、ちゃんと良い人見つけて幸せな結婚生活送るんだから」

「じゃあ、俺から忠告しておくけど、泣き顔だけは好きな奴に見せない方がいいよ」

回りくどく泣き顔ブスとか言うなよ。

「あなたは言葉をオブラートで包む国語力身につけた方がいいよ」

ジョングクのこと、人の気持ちをどうするか命令で決めようなんてする酷い奴と思ってしまったけど、
また１つ、ジョングクが優しい人だってことを知れた気がする。

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朝、テヒョン君と会った。

「おはよう、テヒョン君」

「おはよう」

いつもと変わらない言葉。

うん、何も変わらない。それがすごく幸せだった。

「今日はプールあるね、やだなあ」

「なんで？」

「私、泳げなくて。小さい時に海で溺れたことあって、それから怖くて」

「へえ、そうなんだ」

「テヒョン君は泳ぐの得意？」

「そこそこかな」