2 ページ2
「私の、タンパク源………」
ジョングクの肩にかかって、卵が原型をとどめていない。
でも、半熟に仕上がっていたことがちょっと嬉しかった。
「あの……」
ジョングクは無言で私を睨む。
いや、一回も話したことないのに心の中では呼び捨てで申し訳ないけど
チョン・ジョングク
私の後ろの席の男。
黒髪で、可愛くて、妖艶な顔をした彼はその美貌から入学したての頃から有名だった。
顔面の美しさだけじゃなくて、主席として一年生代表として挨拶をした秀才。
しかも、彼の父親はロサンゼルスにいて、事業を営んでるセレブおぼっちゃまなんだとか。
おかげで、1年の他のクラスから3年教室までの女子生徒が見にくるわ、ジョングクの机の周りはうるさい。
ちなみに、1ヶ月経った今、後ろの席だがジョングクと喋ったことは一度も無い。
「えっと…私の、凡ミスです、ごめんなさい」
だって、怖いんだもんこの人。
こういうのなんていうんだっけ、クールビューティ？
綺麗な顔してるんだけど、無表情だし、あまり話さないから自然と怖い
「グラブがあると仮定したから、でも実際にはしてないから…そこでログが生じたというか…」
睨まれる
「うそうそ、えっと…ジャンプするタイミング間違えちゃって、やっぱグラウンドじゃないとテンション上がらないっていうか…」
睨まれる
「あの、えっと…すごいでしょ、今日奇跡的に半熟にできたの！あ、でも、幸福は災いの元？的な、…半熟だったからこそ、あなたの制服こんなに汚れちゃって……」
やばい、私が口を挟めば挟むほど、彼の眉間のシワが深くなっていく。
けど、これは私悪くなくない？卵にもなんの罪もなくない？
「と、とりあえず拭くね…」
私はハンカチを取り出して、彼のシャツを拭こうとする。
「いい。触るな」
苛立ったような口調。初めて、ジョングクと会話した。
すごく怒ってるけど…
彼はティッシュで自分の肩についた卵をとって、うんざりしたような顔でシャツを擦った。
「髪とか、かかってない？大丈夫？」
そう言うと彼は私に手を出した。
「2千円」
「ん？何が？」
「クリーニング代」
「は」
そう言った彼は、教室から出て行った。
ごめん、すでに、ジョングクのこと嫌いになりそう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2074人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わかな(プロフ) - 今までで1番好きな性格の主人公！w (2018年7月24日 20時) (
レス) id: 7d05171848 (このIDを非表示/違反報告)
yoha - きむ:)さん» ありがとうございます^ ^2も見てくださると嬉しいです！ (2017年6月2日 1時) (レス) id: 2dc1d1b366 (このIDを非表示/違反報告)
きむ:)(プロフ) - いえ少しシリアステヒョンも素敵です(土下座)← ありがとうございます！！！笑 (2017年5月22日 6時) (レス) id: 34aeed0ab4 (このIDを非表示/違反報告)
yoha - ぱどぅさん» ありがとうございます！！頑張れます(＞人＜;) (2017年5月21日 5時) (レス) id: d243c9f893 (このIDを非表示/違反報告)
ぱどぅ(プロフ) - いきなりすみません！私、占ツク読み始めて5年くらい経ちますが、こんな面白くて、素敵な作品初めてです！ほんっとうに更新されるたびに奇声あげて喜んでます！！本当に素敵な作品ですね！頑張ってください(о´∀`о) (2017年5月20日 21時) (レス) id: 3be69bf169 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yoha | 作成日時：2017年5月6日 0時
