84話 ページ38
大西 side
主人「…敦、大丈夫か?」
主人公「…はい。賢一様、お気遣いありがとうございます。」
主人「何を言う。当たり前の事だ。」
女主人「賢一さん、椿は…」
主人「あぁ、もうすぐ来るはずだ。部屋で泣いていたようだけど…」
『…遅れて申し訳ございません。お父様、お母様。』
エントランスの真ん中にある長い階段をゆっくり降りてくるのはA演じる椿
仕草ひとつひとつが女性らしくて育ちの良さを感じさせる。
美しい袴姿に客も息を呑む
A、がんばれ…。。
:
:
:
you side
「ふぅ…」
舞台をやり終え、控室に戻るとやっと緊張が解ける
マ「お疲れ様、今日も良かったよ」
「ありがとうございます、田辺さん笑」
最近は田辺さんが個人のマネージャーとしてついてきてくれる方が多くなって本当にありがたい。
マ「…!俺いっかい外でておくな笑」
「あ、はい…あ笑きてくれたんやね笑」
出てく田辺さんの背中を目線で追いながら入口を見ると流星が顔を覗かせていた
大西「お疲れ様、ほら、大ちゃん!」
西畑「う…うぅ…泣」
「うわぁ、ぐちゃぐちゃぁ…」
大西「言い方笑」
「あはは笑大ちゃんこれどうぞ笑使ってないタオルなんで大丈夫ですよ笑」
西畑「ありがとう泣」
大西「もう終わってからずっとこれ」
「舞台で感動してくれたんかな?」
大西「うん、俺も泣いたもん。」
「えぇ!ほんま!嬉しい!!」
西畑「ほんま凄かったぁ…」
「ふふ笑よかった笑」
大西「特にラストシーン、切なすぎたよ…」
そう、椿と敦は事件を追うごとに距離が縮まる
でも結局、敦の母親を殺したのは椿の母で。
その理由が敦は賢一との子供だったということが発覚したから。
つまり椿と敦はお互い腹違いの兄妹。そして、賢一からすると椿は自分の母親を殺した女の娘だということ。
結局2人の関係がどうなるかは明かされず幕は降りるんだけど、その複雑な椿の心情を表現するのが難しかったんだよね
西畑「お疲れ様、ほんまに。」
大西「うん、お疲れ様」
「ありがとう!」
それでもこうやって2人みたいに終わった後にいい表情をしてくれる人がいると、本当にむくわれる。
「千秋楽まで走り切る!」
:
:
:
:
:
:
@aaa
Aちゃんの舞台見てきた。切なすぎて涙が止まりませんでした。見れて本当に良かった…
@bbb
Aちゃんの仕草一つ一つが丁寧で本当に綺麗だった。椿ちゃんそのものだよ…
646人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:向日葵 | 作成日時:2022年5月22日 13時