看病boy短編集 part2

疲労→京本大我　part２ ページ18

大我

Aは俺のお気に入りの
使用人。


・・・というか
初めて好きになった人？


他の使用人と違って

俺に気に入られよう、とか
媚を売りに来るなんてことがない。


まるで、俺には興味ありません。って
顔をしてて凄く気になったのが最初。


今となっては
一緒にいて楽だし
とにかく、俺のそばにいてほしい。


Aが忙しいのは知ってるけど
構って欲しくて堪らない俺は

飲みたくもないのに

大「A？紅茶。」


紅茶まで頼んじゃって
俺、ホントに何してんの？



すぐに持ってこようとしていたのは
分かってても、ついつい急かしてしまう。



それがダメだったのか
目の前で突然倒れた。


思い返せば、
昨日はお客さんが来てて忙しかったみたいだし


おまけにその人を泊めることになって
準備をしていたから

今日はめちゃめちゃ疲れてるはず。



それに気付かず
わがままを突き通す俺はホントにアホ。




その辺にいた使用人に
Aを運ぶように言おうとした瞬間。


聞こえてしまった言葉。


「ざまあみろ。
　大我様のお気に入りになろうとするから笑」



は？
お気に入りなのは事実だし。

お前らの方が
俺に媚売ってんじゃねーか。


頭に来た俺は


大「おい。
　 てめえ、もう一回言ってみろよ。

　 俺のお気に入りはAだし
　 忙しいのに、構ってもらおうとしてんのも
　 俺なんだよ。


　 ・・・明日からこの家来なくていいよ。」
　


「え？それってどういう意味・・・」


はぁ・・・。
こんなに言っても分かんねーとかマジ使えない。



大「クビだって言ってんの。」



それだけを伝えると
Aをお姫様抱っこをして



俺専用の寝室に向かった。


そこにそっと下ろすと
布団をかけて、頬を撫でる。




俺がそばに置こうとしてたせいで
傷つけて、疲れさせて


ホントにごめんな。


・・・これからは守る。絶対に。

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