一途な少女とオタ嫌いな彼－１－ (ページ34)

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３４(つづき) ページ34

滝「もし翔太がその子の望むことを何でもしてあげられる彼氏になりたいのであれば俺は反対する。そんなことをしても翔太のその子もただただ苦しくなっていくだけだと思う。そうは思わないか？」

率直に滝沢くんの言う通りだと思った。

渡「そう思います。でもそうしたら俺は何をしてあげたらいいんでしょうか。」

思ったことが考えることもなく出てきてしまうほどにどうにかしたかった。

滝「簡単なことだよ。一緒に入れる時に誰よりも大切にして作れる思い出を作ってあげればいい。翔太から聞いた限りその女の子は幸せにしてもらいたいんじゃなくて一緒に幸せになりたいって言うと思うぞ。だから頑張れ。」

そういってトイレへと席を外した滝沢くんがいってくれた言葉は俺が欲しかった答えで、どんなことよりも、誰よりもしっくりと心に響いた。

そのあとはいつもと変わらず近況であったり、お芝居の話で盛り上がり日付が変わる寸前にお開きへとなった。

帰り際にも

滝「何かあっても守ってやるから幸せになれるように頑張れよ。」

その一言だけを残して帰っていった。

滝沢くんはやっぱりかっこいいと改めて思い直した日だった。