一途な少女とオタ嫌いな彼－１－ (ページ13)

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１３(つづき) ページ13

きっと樹は俺の言いたいことがわかっているけど俺に言わせようとしている。

多分これを言わなきゃこの気持ちがわからないんだと思った。

渡「３月の収録で見たときにその子が来てくれていたことが嬉しくて、収録にライブ会場でその子を探すようになって、もっと好きになってもらいたくて気づいたらファンサをしていたってことがあった。」

樹「今日の公演にも来てた？」

渡「うん。来てくれてた。」

ーーー話したことを少し怖く感じた。

慎「それで？しょーてぃーはその子のことファンだからファンサするの？
　それとも

　 1人の女の子として気になるからファンサするの？」

渡「え？」

慎太郎の言った言葉を理解するのに時間がかかった。

樹「慎太郎は翔太くんにそのファンのことをファンとして見てるのか、女の子として見てるのかって聞いてるんだよ。」

慎太郎が聞きたいことも樹が言ってくれたこともわかる。
ただこれに答えるということはこの気持ちに気づかなくてはいけないということだろう。

樹「翔太くんさほんとはもう答え出てるんじゃない？」

やっぱり樹は人のことを良く見ていると思う。

渡「うん。俺は名前もわからないあの子のことが1人の女の子として好きなんだ。」