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北「じゃあ、これとこれに決定！
あ、でもこれも捨てがたいし
これも買っちゃおうか」
『…ひ、ひとつで大丈夫ですよ…』
北「大丈夫だって。
あいつ設計士だし、出世コースだし
大手企業だから給料もボーナスもたっぷりだし！
年収バリ高だから！」
『…そ、そうなんですか…？』
北「そう！
もう専門職だからね。すごいヤツだよ〜」
…高地さんは凄い人だとは思ってたけど
なんかそれ以上に凄い人なのかも…
北「じゃあ次はトップスと靴と帽子とバック。
あ、下着も？」
『そ、そそそんなにいらないですから…っ！！
もう十分ですからー！！！！』
―――誰か松村さんを止めてくれ！
私の心の叫びも虚しく
松村さんは“はいはい”と生返事をして
カジュアルめなトップスを品定めしている…
そして“あとで高地に請求するから”と言って
松村さんは決まったものから購入して
紙袋をぶら下げていった。
金額を見るたびに青ざめる私を差し置いて
お店を回って靴屋にも連れて行かれ…
結果、松村さんが
両手いっぱいに紙袋を抱えることに…
もちろん私が持つと申し出たのだけど
“女の子には持たせられない”らしく
涼しい顔して全部持っていかれた…
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作者名：ゆづり | 作成日時：2020年10月17日 23時
