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「一週間でこいつに礼儀作法を身に付けさせて。」
サラン様がいる宮に逆戻りした私はとても驚いた。何故か皆同じ部屋で、可愛い顔をしてピカピカに光っている剣を片手にニコニコしてる男と共にいたから。皆怯えている、当たり前だが。
SR「なぜ?」
「お前に言う必要はないよね、いい?一週間だから。」
そして何故か私は一週間で礼儀作法を身に付けなければいけないらしい。
SR「まさか…妃として迎い入れるつもりなの?」
「それだったらもっとちゃんとした役職の奴らにしっかり学ばせるよ。必要最低限でいい。」
それだけ告げた血眼野郎(三話を参照)は茶も飲まずにさっさと宮を出ていこうとした。
「じゃあ一週間後迎えに来るから。」
JK「ヒョン…本気?俺は嫌ですよ」
「うるさいよ、休みが増えるいい機会だと思え」
JK「え!」
本当に?!その言葉信じますからね!!と瞳キラキラ野郎が興奮気味に言っている。
そして何故か私の肩をしっかり掴んで目線を合わせて、
JK「俺の未来は君にかかってるから、しぬ気でやって…血反吐はくまでやれよ?」
何だこいつら。と思いながら適当に返事を返してその日は事なきを得た。
結局私が犯した罪は何だったのか明らかになることはなかった。
・
あれから一週間、本当にしぬ気で礼儀作法について学んだ。平民の私には一生縁が無いと思っていたものをたったの一週間でやらせたあの血眼野郎をぎゃふんと言わせるために。
「久しぶり、俺の女中。」
『貴方に仕えた覚えはない』
「さぁ!これから確認させてもらうから」
話を聞け。
JK「ヒョン、このくらいなら大丈夫だと思います。あとは向こうで詰め込めばなんとかそれらしくなるかと」
「ん、じゃあ今日からだな」
SR「ちょっと、何なの一体」
私が聞きたかったことを代わりに聞いてくれたサラン様。
そして聞いて絶望した。
「何って…俺のって言ったじゃん。」
SR「だから……まさか!」
「A、お前を第二皇子に使える世話係として任命する。異論は認めない。」
『…はい?』
何でそんなに昇格したのか教えてください。
JK「荷物纏めて、今から向かうから。」
『急すぎます!そんな事言われても、』
「A」
血眼野郎を見たとき、冷たすぎる瞳に言葉が出てこなかった。
「異論は認めないといったはずだけど。」
こいつは危険だと、近づけば自分が喰われると本能が拒否してる。
一体…何者なの。
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作者名:くぅ | 作成日時:2023年11月19日 21時