27話 ページ30
TH「…んー、でも命令だからなぁ」
HS「皇子様より偉い人となると…皇帝だけど？」
TH「っ…」
HS「違うでしょ。皇女様はまだ正式ではないから力はないよ」
そう言うとすぐに降ろしてくれた泰亨様。
TH「守りが固いねぇ、困ったなぁ…」
HS「…いつまでも我儘に付き合うのが優しさじゃないからね、泰亨」
TH「…俺がそばにいないと壊れちゃう。もう限界まで頑張ってるのにその子が現れてから妹はもう限界を通り越して壊れはじめてるよ…一体誰のせいだろうね、？」
HS「…" 愛されなくてもいいからそばにおいてほしい " その願いは叶えただろ、皇子様は」
TH「…そうだね、もう行くよ。」
悲しそうな顔で泰亨様は去っていった。
壊れちゃう、この泰亨様の言葉がどれだけ皇女様にとって深刻な問題なのか、私には世界が違い好きでわからなかったんだ。
でもこれだけはわかる。
私がここに来なければ…皇子様と出会わなければ、皇女様は玧其様からの寵愛をもらえていたかもしれないということ。
………私が邪魔をしてしまっているんだ。
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最近、朝から晩まで勉学に励んでいて皇子様と過ごす時間が少ないし、顔を見る機会も減った。
皇子様は公務が忙しくて夜遅くまで頑張ってるのに、必ず2日に一度、朝の散歩に一緒に出向く。
真冬の朝、すごく寒いけれど皇子様といるとなんだか暖かい気分になる。
池があるところまで歩いて行き後ろからそっと抱きしめてくれる。
その瞬間がとても好きで時が止まって欲しいと何回も願った。
YG「寒くないか」
『暖かいですよ』
YG「ん…」
『眠いんですか？戻りましょう？』
YG「やだ…もう少しこのまま」
抱きしめる腕に少し力が入った。
ずっと…孤独だった。
毎日母の病気を治す薬を買うためにお金を稼ぎに町に出る。そんな日々を過ごしてきて、突然王宮で働くことになり、皇子様や號錫様などいろんな人に大切にしてもらっている今。
私が来なければ変わらず平和に過ごせている人もいるとわかった。
玧其様に抱きしめられながら、温かいぬくもりを感じながら思う。
私も玧其様のことが好きなんだという気持ちが。
この幸せな時間がずっと続いてほしいと願うのはおこがましいですか……？
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くぅ(プロフ) - イクアさん» コメントありがとうございます！完結までたどり着けるよう、多く更新できるように頑張ります！ (2021年3月9日 0時) (
レス) id: 6fd27a7d59 (このIDを非表示/違反報告)
イクア - 完結までお願いします！ (2021年3月8日 17時) (レス) id: d305fb51e1 (このIDを非表示/違反報告)
くぅ(プロフ) - つくし。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！！ (2021年3月7日 22時) (レス) id: 6fd27a7d59 (このIDを非表示/違反報告)
つくし。 - すんごくドキドキしました！！続きが早くみたいです！！応援してます。 (2021年3月7日 2時) (レス) id: 2a500a3ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅ | 作成日時：2021年3月6日 20時
