111話 ページ19
戦犯史を見終わったニンゲンは次のエリアにある長い橋を渡っていた
グネグネと曲がりくねっているわけではないが、手すりもなにもない板張りの簡素な作りで、落ちたら怪我をしてしまう程度には下が深かった
ニンゲンが転けないように移動していると、後ろから呼ぶ声がした
モ「*おーい、まてよー!」
走りながらモンスターキッドがやって来た、危ない
モ「*オレ、こんなとこにいんのがバレたらおこられちゃうんだけど…
*ちょっとオマエに、ききたいことあって…
*…」
彼はここで少し言葉を溜めた、ホイホイできる質問では無いのだろう
モ「*ヤベェ…こんなことだれかにきくの、はじめてだ…
*えっと…
*オマエってさ…ニンゲンなんだろ?ハ…ハハ…」
バレちゃったか。
まぁわかってたことだけどさ。
ニンゲンはなにも言わなかった、無言の肯定というやつだ
モ「*やっぱな!
*ぜったいそうだとおもった!
*…ってかまあ、「ぜったい」はいいすぎか…」
モ「*じつはさ、アンダインにいわれたんだ…「あのニンゲンとはかかわるな」って。
*てことは、つまり…」
モンスターキッドは神妙な顔をしている
モ「*オレたち、てきどうしってことになるっぽい。
*でもさ〜、なんかオレニガテなんだよね、そういうのハ…ハハハ…」
ヘラリと笑うモンスターキッド、しかし顔は全然笑っていない
真剣そのものだ
モ「*だからさ、オマエちょっとイジワルなこといってくんない?
*キライになれるようにさ。
*な?」
はい ♡いいえ
貴「嫌だよ、嘘はつきたくないもん。」
モ「*なんだよー。
*じゃあ、オレからいえって?」
いや別に、お互いイジワル言わなくてもいいんじゃ…。
モ「*はぁーあ。しょーがねーなぁ…
*オマエ…オマエなんか…だいっキライ!」
モ「*…」
貴「…」
空しい一時が辺りに満ちる
モ「*はぁ…なにやってんだろオレ。
*…かえるわー。」
モンスターキッドも嘘のけなし合いなど、意味がないことに気づいたらしい
そのまま帰ろうと踵を返していった
しかしここは橋の上、そして走り去るのはモンスターキッド
こけないはずがなく、またいつものように頭から突っ込んでしまった
そして場所が悪すぎた
モンスターキッドは今、橋から落ちる寸前だ
モ「*わあっ!ちょちょちょちょっと!
*たすけて!あしがすべったッ!」
更に間も悪かった
ガシャガシャと音を立てて近づくのはアンダインだ
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クロロフィル@深緑の指揮者(プロフ) - あぁ…うん。まぁ…あの二人だしな。うん。 (2022年7月29日 21時) (レス) @page50 id: adb3f99b98 (このIDを非表示/違反報告)
タクト@安定の亀更新(プロフ) - 首…wwwパピルス、大鍋やない、大船や。どうやって大鍋に乗るってんだ?() (2022年7月17日 16時) (レス) @page47 id: adb3f99b98 (このIDを非表示/違反報告)
リーフィア推しの【タクト】(プロフ) - 正論で強引なアンダイン。平常運転ですね。 (2022年6月17日 16時) (レス) @page46 id: cbd701807f (このIDを非表示/違反報告)
リーフィア推しの【タクト】(プロフ) - アンダイン視点も良いぞぉ〜! (2022年6月3日 21時) (レス) @page44 id: 57fcdba272 (このIDを非表示/違反報告)
リーフィア推しの【タクト】(プロフ) - 謎 の 原 作 修 正 力 (2022年5月28日 6時) (レス) @page42 id: 25dd8494df (このIDを非表示/違反報告)
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