【名探偵コナン】きすこれっ！-Kiss Collection-

◇頬の上なら満足感のキス1* ページ3

『真純...そんなにくっつかなくても、何処にも行かないわ』
「そんな事言って、さっきボクが飲み物買いに行ってる間に絡まれてたじゃないか！」


折角のA姉とのデートなのに、相変わらず彼女は人目を引くから面白くない。
もっと自分の容姿とか、自覚した方がいいと思う。美人だって。


日本に来て、まさか再会出来るなんて思わなかったけれど。


中々忙しいらしく、時たまホテルに寄ってディナーを一緒にしてくれたりはするものの、1日時間を貰えるのは滅多にない。

OLってそんなに忙しいのか？そう問えば、残業もあるしね、と苦笑いしてしていたのを思い出す。

全く、ボクが上司だったら絶対定時で上がらせるのに。
だって危ないだろ？夜道を1人で歩かせるなんて。
...まぁ、A姉が強いのは知ってるけどさ。





昼前に待ち合わせて、ランチして、映画を観て、買い物中。
ふと、アクセサリーショップの前で立ち止まる。
あのピアス、似合いそうだなぁ、なんて。



『真純？どれか欲しいの？』
「...嫌だなぁ、A姉に似合うなって思っただけ！大体こういう女々しいの、ボクに似合う訳ないだろ？」


そう言えば、暫し考え込んだ後、トレーに入っていたヘアピンを1つ手に取り、す、と差し込まれた。


その動作が、とても自然で。
髪を耳に掛けられる際、触れた指にどきりとする。

◇頬の上なら満足感のキス2*→←◇額の上なら友情のキス*

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す