【名探偵コナン】映画沿い:純黒の悪夢【安室】

28.命中 ページ29

「A！」
『やるしか無いでしょう！』
「ああ...大体の形が分かればいいんだったよな！？」



作業ーー車軸に配置された爆弾を回収し、ライフルバッグに出来るだけ詰める。


最後に起爆装置を再びONにした安室は、助走をつけると上空へとバッグを投げ上げた。


「ーー見逃すなよ！！」


奴らの弾丸を受けたそれは、空中で派手に爆発する。


「ーー見えた！...行っけぇぇぇぇえ！！」


体勢を崩し、浮かび上がった結合部に向け、コナンがボールを思い切り蹴り上げる。


それは、闇夜に咲き誇りカラスを照らした。




「堕ちろ」


赤井が放った弾丸は、見事その中心部を撃ち抜いた。

オスプレイは煙を上げながら高度を下げ、左右へ蛇行する。



「やったか...！？」
『...いいえ、きっとジンは止まらない...！』



予想通り、最低高度から浮上したそれは、再びマシンガンを乱射し始める。


舌打ちをしライフルを構え直した赤井だが、既に光は消え去り、足場も不安定な状態。


どうする、そう思考を巡らせた時ーー崩れ落ちるそれに、のまれた。





車軸へと集中砲火された結果、ついに観覧車は崩壊した。


傾き始めたそれは、ノースホイール側のもの。
そちら側には、彼らーー少年探偵団が載っているゴンドラが。


火花が散り、悲鳴を上げる彼らを、ゴンドラ内に到着していた灰原が抱き留める。


「(工藤君...A！)」

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