【名探偵コナン】萩原姉の親友は松田陣平がお好き

臨時で参戦スタントマン１ ページ5

外出届を出した時、行き先と目的欄を見た教官が俺たちの事を二度見したのは今思い出してもちょっと笑える。




とある商業施設の駐車場でこれから行われようとしている交通安全教室は、一般アクション企業協力の下、警視庁が主催となっていて。



「で？萩原はどの婦警さんと繋がってんだ？」
「班長〜？？だから違うってば！」



ニヤニヤしながら揶揄ってきた班長に苦笑を返す。何でもかんでもそっちに持ってかないでくれ。



こういうのは本当は春の交通安全週間とかにやるんだけど、今年はテロ予告か何かと重なって延期になり、初夏になってしまったらしい。ほーんと、年々物騒になるな、この東都も。


勿論スタント系はその委託会社がやるんだけど、今回は延期した分の埋め合わせという感じで後半女性白バイ隊による出発式もあると知って。



Aちゃんには連絡取ってないけど(陣平ちゃん連れてくって言ったら集中出来ないって嘆かれそうだし)てっきり居るかと思いきや、予想に反して姿は見当たらない。



や、既にクイーンスターズの隊員さん達はヘルメットを被ってるんだけど、何十年といった付き合いがあるから、背格好とかですぐ分かる。



素直になれない幼馴染達の為にひと肌脱ぎますか〜と思ったのに、外しちゃったかな？


陣平ちゃんをあれこれ理由つけて誘って、ついでに暇だからと同行することになったのは降谷・諸伏・伊達班長といった同班メンツ。




「お、始まるみたいだな」
「あれ、自転車じゃなくてバイクでやるのか」



そんなこんなで思考をめぐらせていれば、本日のメインイベントとも呼べるスケアード・ストレートが始まる時間になったらしい。



よくあるのは車とスタントマンの乗った自転車の事故を実際に目の前で見る事で恐怖を実感させ、事故防止に努めましょうってやつなんだけど･･･ていうか、あれ、もしかしてーーー





「･･･なぁ萩、あのスタントマン女だよな？」
「･･･そうだね、ヘルメット被ってるから顔見えないけど･･･」



T字路での接触事故を設定としているようで、合図の後、双方アクセルを全開にする。


急ブレーキの音、ボンネットへの衝突音、投げ出されるバイクと、クルリと受身をとりながら地面を転がるスタントマン。



再び合図があり、むくりと起き上がったスタントマンに、僅かな沈黙の後、ワッと歓声が上がる。ペコりとお辞儀をした彼女はスタッフが後処理を進める中、端に捌ける為に歩き出した。

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