【名探偵コナン】萩原姉の親友は松田陣平がお好き

その凶悪犯を追跡せよ３ ページ22

「俺は先に行く！あんたは119番と人命救助優先してくれ！」
「ちょ、ちょっと待って･･･！」



同じく運転席から外に出る佐藤。幸い火災騒ぎにはなっていない、そう続けようとした時ーーー



「え？･･･嘘･･･！」
「！」



その横を、1台の白バイが通り過ぎた。




器用に車と車の間をすり抜け、塞がれた進路に怯みもせずーーー



ーーー積み重なって転がったパイプに器用に前輪を乗せたかと思えば、ふわりと車体が宙に浮く。



「･･･すごい」
「･･････」



横転したトラックを飛び越えたアイツ(・・・)のバイクは、軽やかに着地し再び走り続けて。





何処までもストレートなこの道は、割と先まで見通しが良く、逃走車の様子も見える。





その助手席から顔を出した男が、後方へと銃口を向けたところも。




『そこの黒のアルト！速やかにスピードを落として路肩に停まりなさい！』




待て。辞めろよ。無線聞いてただろ？銃持ってんだよ。丸腰で突っ込んでくんじゃねぇよ。




いっつも、俺の事はどんなに遠目でも気付いて目で追ってたくせに。



俺が見てると緊張して失敗しちまいそうだからって、ガキの頃から習い事の発表会も、部活の試合も、白バイ大会だってーーー何一つ知らせなかったくせに。



それくらい、俺に対して過剰反応するくせに。



さっき俺らの真横通っといて、気づかないのかよ。




ブレーキ握れよ、なぁ、頼むから、肝心な時に、先にいくなよーーー！





「･･･っ、A･･･！」






パン！と乾いた発砲音が鳴った時、あ、血の気が引くって、こういう事なんだなって、知った。

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