【名探偵コナン】君と恋を探す(短編集)【警察学校組】 (ページ15)

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⑦ ページ15

『そっか...殉職扱い...』
「一応、ほとぼり覚めれば日本に帰れるかなとは思ってるんだけどな」
『じゃあ、それまでこっちで1人で生計を？』
「ええと...まぁ、一応」

彼女は、プロのダンサーになっていた。知らなくてごめんと言えば、別に新聞の一面に載るようなものじゃないから、と返ってくる。

少し、安心した。夢を叶えたんだなって。

『ふぅーん...私いま、彼氏いないんだよね』
「え？」
『一応稼いでるし、けど忙しいから家事は疎かになってて』
「...遠回しなの昔から変わらないな」

そう言えば、予想外に赤く染った顔。あれ？

『...なんかヒロくん雰囲気変わった！！』
「え？そうか？」
『無駄な色気が出てる！！何それ、ハニトラとかもやってたの！？』
「...いやいや、それは俺の役割じゃなくて、」

流石にそれはゼロがやってるとか、俺はスナイパーだからとか言えないけど。

『...嘘だからね』
「え？」
『いま彼氏いないっていうか、ヒロくんと別れてからずっといない』

ふい、と視線をそらしたまま投げやりに放たれた言葉を頭の中で再生して。

「...じゃあ、もう一度俺と付き合って」
『...こんな風にストレートに言うなんて...』
「教えてくれたのはAだったけどな？」

そう言って、ソファの隣にいた彼女の膝下に腕を回し入れて、すとんと自分の膝の上へ。

『...ハニトラ...』
「やってねぇって」
『...また、期限付き？』
「今回は無期限にしてもらってもいいか？」

こんな事言うなんて、確かに彼女に会った頃の自分が知ったら驚くだろうな。

だけど、もう二度とこの手を離したくないって思わせる君が、悪いと思うんだ。