【名探偵コナン】僕があいした、ただひとりの君へ２【諸伏景光】

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『...ヒロでいいじゃない、』
「だーめ。オレが呼んで欲しい」
『......』
「言わなきゃ今日はココでお終いかな？」
『っ、』



するり、と太ももの付け根をなぞれば、確かに浮いた腰。あーあ、顔真っ赤にしちゃって、ほんと可愛いなぁ。




『っ、ヒロミツ』
「ん？」
『...呼んだわ』
「棒読みだったなー？」
『...貴方って結構意地悪よね』
「好きな子は虐めたいって言うだろ？」



小学生？とツッコまれたけど、男は幾つになっても中身はそんなもんなんだよ。



「大体、赤井や零(ゼロ)の事は名前で呼ぶだろ？何でオレだけ？」
『...いから、』
「ん？」
『っ...恥ずかしいから！！』



あ、れ。


マジか。あの小悪魔キャロルともあろう彼女が？


落とした男は100を下らないキャロル様が？




『...なに、その二つ名』
「え？知らなかった？...まぁいいや、それより、もっかい」



少し怪訝そうな顔をした彼女に催促すれば、更に顔を歪めたけれど、知ってるんだぜ？


Aがオレの頼み、断れないってことは。




するり、と首に回されたのは、彼女の白くて細い腕。




『...も、景光の好きにしていいから...早く、沢山、シてちょうだい』
「...やっぱ小悪魔だった」



本当はもっと虐めたいけど、散々焦らせたから、オレも結構限界で。



「...A、好きだ、」
『ん、私も...』



好きよ、景光。


すとんと心に響く音。


あぁ、好きな人とこんな風に、何も考えずにただただ愛し合えるなんて。



きっとオレはこの平穏な日々に感謝しなければならないんだろう。



それはつまり、やっぱり彼女に感謝しなきゃならないって事。



とりあえず、それはまた改めて。そうだな、日が明るい時にでも。





今は、溢れんばかりの愛を沢山囁く事に専念するよ。

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