【名探偵コナン】僕があいした、ただひとりの君へ２【諸伏景光】

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『ごめんなさい、本当はもっと早く気づけば良かったのだけど、』
「......」
『...毎日毎日こっちの食文化じゃ、しんどいかなと思って...零に、その...ヒロの好きな物聞いて、』
「...その四角いフライパンと、包丁も新調した？」
『え？あぁ...これじゃないと出し巻き卵作れないし、何でもかんでも押して切っちゃダメだって零が言うから』



昨日までは無かった調理器具達。


この際、いつの間に零(ゼロ)とそんな連絡とる仲に！？とか、アイツ和包丁初心者のAにまで何を語ったんだ、というツッコミは置いといて。



「これだけで、折角の休日終わっちまったんじゃ...」
『まぁ否定はしないけれど、貴方が少しでも喜んでくれたらやった甲斐があるから』



一応味見してあるから、食べられる味ではあると思う、なんてゆるく笑いながら言うから、本当に情けないけれど、胸がきゅっとして慌てて目尻に力を込めた。



何なんだろ、ほんと、可愛すぎる。



『ヒロ？』
「...ありがとう...めちゃくちゃ美味そう」
『じゃあ、早く食べましょ』



手、洗ってきてねと言ってキッチンへと踵を返した彼女を、後ろからぎゅ、と抱きしめる。



『！どうしたの？』
「...はぁ...好き」
『...私も』
「！Aが素直だ...」
『...ダメだった？』



ダメなわけないだろ。けど、もう一回言うけど。なんでこんなに可愛いがすぎるんだ。




「...なぁ、オレにも何か出来ることあったら、遠慮せずに言って」
『？ええ、でも私、貴方と毎日一緒に居られるだけで充分だし...わっ、』
「...あんまり煽らないでくれよ」




思い返せば、初対面の時から振り回されていた気がするけれど、俺はきっとこれからも、もしかしたら毎日、君に恋するんじゃないかなって思うくらい。




『...とりあえず、食べてからにしてくれる？』
「！っ、はは、A、顔真っ赤」
『うるさい』



馬鹿ヒロ、なんて呟いたのがどんな顔かなんて、もう見なくても分かる。




あぁ、出来るなら、君も毎日オレに恋してくれたらなんて、思っちまうよ。

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