【名探偵コナン】僕があいした、ただひとりの君へ２【諸伏景光】

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「さて、まずは任務遂行、ご苦労だったな」
『ありがとうございます』
「で、だ。ヒロミツくん」
「はい」


奥の部屋、というのは副長官室だったらしく、デスクチェアに腰掛けるルーカスさんの前にAと並んで立っているけるど、やっぱりこう、威厳というか、固くなるなと言われても緊張感があって。


「君が組織で得た情報を提供して貰えないか」
「はい、もちろん、」
「...と言おうと思ってたんだが、それはまぁ、後でAにでも伝えておいてくれるかい？」
「はい...はい？」


それより重要な事が2つあるから、と続けられて、少し拍子抜けする。一応、何聞かれてもいいように昨日頭の中でまとめていたのだが。


「1つめは、ロスのホテルでの一件だ。私の大事な部下を助けてくれてありがとう」
「あ、いえ、当然の事をしたまでで...ご存知だったんですか」
「シュウから聞いていてな」
『......』


少し意外だった。赤井にはAが話したんだろうけど、それを彼が上官にまで報告している事が。チラリと黙ったままのAを見れば、少し眉をひそめていて。


「それで、2つ目は君の今後の事なんだが、証人保護プログラムはどうする？」
「いえ、そちらは辞退させて頂きます」
「では、当面の目標はグリーンカード取得という事で間違いないね？」
「はい、間違いありません」


とは言っても、昨日チラリと調べた限りでは、グリーンカードもFBIも、日本国籍の自分には難易度が高かったから、少し落ち込んでいる。


「...まどろっこしいのは苦手でね、単刀直入に言わせて貰うが、」
「...はい」
「FBIを目指す気は無いか？」
「え、」
『なっ、副長官！！』


思いもよらない言葉だったけれど、もしかしたら。赤井はその為に自分の功績をルーカスさんに伝えたのではないかとか、Aのこんな焦った声は珍しいなとか、冷静に受け止めている自分も居て。

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